松本隆の作品に通底しているもの、トリビュートアルバムを本人と振り返る



田家:何回かドラムの話も出ましたが、はじめてはっぴいえんどを聞いたときの衝撃は、言葉もそうですけどドラムだったんですよ。こんなにドスン、バタンと重いドラムを聞いたことがないというのが印象でした。

松本:当時はザ・バンドのリヴォン・ヘルムに憧れていて、彼は手数が少なくて重いんだよ。彼は歌いながら叩くから手数も少なくて、簡単なことをやっていて。なるほど、歌ってる間に手数入れてるんだなと思って。僕の場合も自分で詞を書いてるし、大滝さんが歌ってても細野さんが歌ってても気分的には自分が歌ってるような感じで。ちょっとエモーショナルになるのね。それがちょっと他人のドラムと違うところかな。細野さんには歌うベースって言われてたけど、僕は歌うドラムかもしれないね(笑)。そういう意味でも良いリズム隊だったんじゃない?

田家:はっぴいえんどは色々な研究がされていますけど、ドラムを聴くということで改めてアルバムを聴き直してみることをお勧めしたいと思います。お聞きいただいたのは、はっぴいえんどで「風をあつめて」でした。

Rolling Stone Japan 編集部

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