1960年代後半のカレッジフォークを仕掛け人とともに振り返る

田家秀樹と本城和治





田家:1967年1月発売、森山良子さんのデビュー曲「この広い野原いっぱい」。作詞が小薗江圭子さんで作曲が森山良子さん自身。小薗江圭子さんという方を調べると、1967年にヴィッキーの「待ちくたびれた日曜日」、村井邦彦さんが作曲デビューした曲の作詞もされていました。

本城:この2曲くらいしかないでしょうね。小薗江圭子さんは作詞家として無名の人だったんですけど、森山良子が当時ラジオ日本でやっていたレギュラー番組の中で、本人が曲を作るコーナーがあって。彼女は作曲が得意じゃなかったんですけど、なかなかいい歌詞はないかしらって探していた時に、局内にあったスケッチブックにこの詞がのってたんですね。これはいい詞だな、いい曲をつけれると思って作り始めたんですね。レコーディングの時、彼女はそんなにオリジナルの持ち歌が少なかったんですけど、この曲だけ光ったんですよ。歌詞もいいし。レコード化した方がいいけど、誰が作詞か分からない。調べたら銀座の月光荘という画材屋さんで発売しているスケッチブックだった。最初はそこのご主人の高橋兵蔵の作詞で出したんです。でも、何ヶ月か経って、そのスケッチブックを制作したスタッフの中に小薗江圭子さんがいらして、その方の詞だということが分かったんです。小薗江圭子さんは作詞家じゃないんですけど、当時のNHK「みんなのうた」のアニメーションを作ったりする方で。せっかくいい詞なので、他の詞も見せてもらったんです。その中に「待ちくたびれた日曜日」といういい歌詞があった。たまたまその頃ヴィッキーの「恋はみずいろ」もヒットして日本でオリジナルを作る話も出たので、それがヴィッキーに合いそうだということで、当時学生だった村井邦彦に曲をつけてもらったんですね。

田家:森山良子さん、村井邦彦さん、小薗江圭子さんの全員のデビュー曲に本城さんが関わっていたんですね。森山良子さんはお父様がジャズミュージシャンでお母様が歌い手だったのですが、その話は後ほどお伺いします。次の曲は1968年5月発売「雨あがりのサンバ」。作曲が村井邦彦さんです。

Rolling Stone Japan 編集部

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