チャーリー・ワッツから感じるロックンロールのリズムの成り立ち、鳥居真道が徹底考察

「やはりMONOで聴きたく…」





なかでもお気に入りなのは「Talkin’ About You」のカバーです。不敵で色気のある不良のような佇まいのバージョンとなっています。コーラスワークを活かしたポップでシャープなホリーズ版や気合に満ちたドクター・フィールグッド版も良いのですが、やはりストーンズ版が最もクールだといえるでしょう。特筆すべきはなんといってもチャーリー・ワッツのプレイ。かなりヒプノティックな演奏で、脳みそをぐわんぐわんと揺さぶられているような感覚を覚えます。こんなタイム感ってあり?とただ驚くばかりです。

「Talkin’ About You」に見られる1拍目と3拍目の前に16分音符でストンとスネアのゴースト・ノートを入れるパターンは1965年当時にあってはなかなか革新的だったと思います。こうしたテンポの曲で使用されている同時代の例を他に知りません。

チャーリーのドラムの癖としては、キックとハイハットが先走りがちなのに対してスネアは後方に置かれるというものが挙げられます。ポリスのドラマー、スチュワート・コープランドが英紙ガーディアンに寄せた追悼文にも同様の分析が書かれており、勝手にお墨付きを得たような気持ちになっています。歪な形の石が抵抗を受けながらも坂道を勢いよく転がっていくような感じ。言うまでもなくこれはチャーリーが生涯所属したバンドの名前に由来する安直な連想に他なりません。

Rolling Stone Japan 編集部

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