金原ひとみとMy Hair is Bad椎木知仁が語り合った、互いの表現と嗜好品

左から、金原ひとみ、椎木知仁(Photo by 大童鉄平)

 
オンライン・トークイベント「Coffee&Cigarettes Talk Live〜椎木知仁&金原ひとみ」が、2021年8月26日、配信ライブとして実施された。

本イベントは、Rolling Stone Japanの連載コラム『Coffee & Cigarettes』のスピンオフ的トークライブイベントの第三弾。芥川賞作家・金原ひとみと、ロックバンドMy Hair is Badのギター/ボーカル・椎木知仁による対談が4月15日に代官山蔦屋書店で有観客開催される予定だったが、新型コロナウィルスの影響により開催延期。配信型のトークイベントとして無観客で実施されることとなった。

音楽ライターの黒田隆憲がMCを務め、約1時間にわたり行われたトークセッションの様子をレポートする。

MCの黒田に迎えられステージに登壇した2人。My Hair is Badのファンだという金原と、生まれて初めて小説を全部読みきったのが金原の『蛇にピアス』だったという椎木は、それぞれのルーツを語りあったのち、お互いの作品における男性の表現について語った。

金原:私はデビュー当時、男性の描き方にあまりリアリティがないと言われることがあったんです。対談した批評家の方に「なんかこんなごぼうみたいな男」と言われたりして。私の中では自分に見えている男性を書いているつもりだったので、ちょっと意外だったんです。でも椎木さんの歌詞を読んで「こういう男性もいるじゃないか!」と思って。やっぱり男性らしさみたいなものが変わりつつある時代だと思うので、その中で(椎木さんの楽曲や歌詞は)時代の先駆けなんじゃないかなと思います。


金原ひとみ(photo by 大童鉄平)

椎木:逆に僕は金原さんの書く男性たちに救われていたと言うか、すごく共感をしていました。特に『憂鬱たち』という作品が自分の詞を書くきっかけにかなりなっていて。あんなに自分の暗い部分とかダメな部分を書き切っていいんだって。男子たちのだらしなさというか、性のだらしなさみたいなところにも、たくさん共感したり、ちょっと救われたりしました。

Rolling Stone Japan 編集部

 
 
 
 

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