LOW IQ 01の青春時代「音楽人生の中で一番熱い1992年」

ー音楽面ではどうですか?

『SHAKE A MOVE』の発売が10月ぐらいで、リリースパーティーも2Daysで渋谷クアトロと新宿ロフトでやって。ハイスタがロフトで、アクロバットバンチとABNORMALSとCOOL ACID SUCKERSがクアトロだった。俺が人生で初めてクアトロのステージに立った時なんだよね。その時の映像は未だにたまに観るけど、すごくいいライブ。モッシュ、ダイブが自分のバンドで起きたのが初めてだったから。あと、忘れられないライブが92年はいっぱいありますね。フィッシュボーンが来日したんだよ。当時は全盛期で、クラブチッタで4Daysやってる。今でも忘れないんだけど、3日目に同時期に来日してたジャンプ・ウィズ・ジョイっていうLAのスカバンドがいて。ジャズっぽいスカをやっていて、かっこよくて。そのバンドが急にオープニングアクトで出てきて、びっくりした。このフィッシュボーンのライブは人生の中で忘れられないライブだね。後にアクロバットバンチとかですごく影響を受けた。たしか92年の3月かな。『CUTiE』のストリートスナップにクラブチッタの会場で撮られて、俺載ってるもん。



ー他に印象深いライブはありますか?

92年4月ぐらいにクアトロで観たニューキー・パイクスのワンマンかな。今まで観た中で1番好きなライブ。フィッシュボーンもか。でも、今までこの記録を抜かれてない、そのぐらいすごく好きなライブだな。覚えているのがニューキー・パイクスをブラック・フラッグのグレッグ・ギンが観に来ていて。「おーやべー! グレッグ・ギンがいる!」ってなって。その時にニューキーがCDを無料配布してたり。だから、俺がSUPER STUPIDになる前身だよね。ストリートミュージックが世の中にじわじわ来た年かな。

ーJ-POPのヒット曲だといかがですか?

J-POPというものを1番知らない時期だね。ヒット曲の話に繋がるんだけど、結局ドラマなんだよね。ちょうど80年代のトレンディドラマが下火になってきたんじゃないかな。

ーバブルが弾けて、お金が潤沢にある世の中ではなくなった流れとドラマが同期していますよね。

ドラマも元気がなくなってくるよね。80年代のドラマって浮かれてるのよ。だんだん浮かれなくなってきた。米米CLUBの「君がいるだけで」はドラマ『素顔のままで』の主題歌だよね。安田成美と中森明菜がW主演。中森明菜がべらんべえ口調で口が汚くて、「なんだよお前!」みたいにすごい役だった。92年はCDがまだ売れてる時代だよね。次、浜田省吾の「悲しみは雪のように」はドラマ『愛という名のもとに』。これも有名ですよね。江口洋介と鈴木保奈美。唐沢寿明と有名なのはチョロだよね。これも名作ですよ。『ずっとあなたが好きだった』は賀来千香子で。シリーズが2つあるんだよね。佐野史郎、賀来千香子シリーズで、『ずっとあなたが好きだった』。ストーリーはたしか布施博が大学でラグビーかなにかをやっていて、昔は恋仲だったんだけど佐野史郎と結婚しちゃってみたいな感じ。佐野史郎の冬彦さんは世の中的にブームになったよね。マザコンの始まり。あと、吉田栄作の『君のためにできること』。映画『ゴースト』の丸パクリなんですよ。他、ちょー覚えているのは稲垣吾郎の『二十歳の約束』。これも結構名言があった。「ひゅーひゅーだよ」って。俺、当時はすごいさぶいと思って、「ひゅーひゅーだよってなんだよ」って言ってた覚えある。この時、21歳だから、「ひゅーひゅー」は恥ずかしくて言えなかった(笑)。おもしろくてよく観てたのがTBSの『十年愛』。田中美佐子と大江千里とダウンタウンの浜ちゃんが出てる。TBSはこの頃、結構おもしろくて。もう1つ、『愛はどうだ』もおもしろくて緒形拳とか、清水美砂、つみきみほ、渋谷琴乃とかが出ていて、福山雅治がドラマに出始めた時。

Rolling Stone Japan 編集部

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