川谷絵音とpH-1が語る、indigo la Endで両者がコラボレーションした意味


pH-1メールインタビュー


―indigo la Endに対する印象を教えてください。

pH-1:初めて彼らの楽曲を聴いて、その音楽性に驚きました。バンドとヴォーカルの全体的なバランスが素晴らしかったです。私は生の楽器で制作された音楽が好きなので、そういう意味では多少偏った感覚を持っているかもしれませんが、indigo la End は今よりももっと脚光を浴びて良いバンドだと思っています。いつか彼らのライブを観てみたいです。

―バンドとのミーティングでは「フュージョン」がキーワードになったそうですが、もともとどういったアーティストがお好きだったのでしょうか?

pH-1:私はいろいろなタイプの音楽を聴きます。ヒップホップ、R&B、オルタナティブ、インディなど。特に好きなのは、ジョン・メイヤー、マック・ミラー、フランク・オーシャン、アミーネ、ザ・インターネットです(正直、たくさんあり過ぎて書き切れません)。

―バンドから送られてきたトラックを聴いて、どんな印象でしたか? また、そのトラックにラップを乗せるにあたっては、どんなことを意識しましたか?

pH-1:送られてきたトラックは、私が絵音とバンドに求めていたものそのものでした。インディのヴァイブスとファンキーなフィーリングを感じるトラック。聴いたときからグルーヴしていたので、私にとってラップを乗せる作業は簡単でした。それぞれのパートがはっきり分かれているのではなく、曲の中でキャッチボールになっているところが気に入っています。私がただフィーチャリングされているだけではない、しっかりとしたコラボレーションだなと感じました。

―リリックについて、どんなことを意識して書かれましたか?

pH-1:Zoomで何度かミーティングをした際に、絵音からリリックに関するアイデアが出ました。ネットを通じたミーティングでは、多少の時差が生まれますが、それ以上に我々には言葉の壁もありました。ミーティングの際は、日本語と英語の通訳を介して会話をしていました。そんな中、最後の方のミーティング時に、絵音が「コミュニケーションは難しく、お互いの意図を間違って理解してしまうことがよくあるけれど、人はもっと愛情と理解に溢れた関係を築けるように努力するべきだ」というテーマで歌詞を書くのはどうかと提案してくれました。私もそれは素晴らしいテーマだと感じたので、英語、韓国語、日本語を自分の歌詞に取り入れました。歌詞の制作過程は決して簡単ではありませんでしたが、終わってみたら、とても貴重な経験になったと思っています。

―今回のコラボレーションを通じてどんな可能性を感じましたか? またコラボレーションの機会があれば、「今度はこんなことをやってみたい」というアイデアはありますか?

pH-1:先ほどの答えの延長になってしまいますが、ヴァースにいくつもの違う言語を入れるのは私にとって挑戦でした。今後また海外のアーティストとコラボするときには、彼らの言語や文化的ニュアンスを自分の歌詞に組み込んでみたいと思っています。きっと私にとっても、私のリスナーの方たちにとっても、新鮮なものにできると思います。


pH-1


「ラブ feat.pH-1」
indigo la End
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