性的虐待で有罪評決のR・ケリー、被害者が会見「有名人だからといって恐れないで」

写真右がフェイス・ロジャース(Photo by Frazer Harrison/Getty Images)

R・ケリー被告(本名:ロバート・シルベスター・ケリー)による性的暴行の被害者、フェイス・ロジャースがケリーの実刑判決について語った。「やっと正義がなされた」

米ニューヨーク州東地区連邦地裁の陪審団は9月27日、R&B歌手ケリー被告に対し、性的搾取や組織犯罪などの罪で有罪評決を下した。

ケリーが1994年に当時15歳だったアリーヤと結婚していたことをVibe誌が同年にスクープした時、彼女はまだ生まれてもいなかった。同誌が掲載した婚姻届のコピーでは、アリーヤの年齢は18歳と記載されていた。

「当時、私はまだ生まれていませんでした。そのことを知っている人も多いでしょう」。現地時間8日、ケリーの実刑判決後、初めてとなるインタビューの場で、彼女は本誌にそう語った。

「彼は有名人です。業界関係者、エンターテイナーたち、その他大勢の人々、誰も彼を咎めませんでした。しかし今、ようやく正義がなされたのです」。彼女はそう語った。「その変化をもたらしたのがミレニアル世代の若者たちだという事実は、驚くべきことでしょう」

現在24歳のロジャースは、ブルックリンの連邦裁判所で行われた彼に対する裁判で証言した。9時間にわたる協議の末、陪審員たちは全員一致で「I Believe I Can Fly」のヒットで知られるシンガーを有罪とした。

彼女は法廷でケリーと再び対面し、その傲慢な態度に「怒りを覚えた」という。証拠として彼の楽曲が法廷内で流された際に、彼はピアノを弾くふりをしながら指を動かしていたという。

「彼は人々の気を引こうとしていたのでしょう。今にも『黙れ!』と大声で叫びそうな様子でした。時折うなだれて首を振る姿を見て、私の父はひどく不快だったと話していました」。彼女はそう語った。

「自分がしたことの重大さを思い知ればいい、改めてそう思いました」。彼女はそう話す。「彼は私が口を開くことを苦々しく思っているでしょう。当時19歳だった私がこういう行動に出るとは思っていなかったはず。4年も経てば人は変わリ、沈黙を破るということを思い知ったでしょう」

Translated by Masaaki Yoshida

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