『風街とデラシネ』松本隆の作詞家50年を名曲の詞とともに振り返る



1976年12月に発売になった鈴木茂さんのアルバム『LAGOON』の中の最後の曲ですね。「8分音符の詩」。70年代前半から、75、6年にかけての曲をお届けしておりますが、普通はこういう音楽番組は曲メインで選曲されるわけですけど、今月は詞を中心で選んでいるので、曲を聴くよりも詞を聴いていただけたらという1ヶ月でもあります。作詞家としての序章がこの頃までということになる。この頃の曲には当時の松本さんの心境が伺えるものがいくつもあるんです。「8分音符の詩」もそんな1曲じゃないでしょうか。まだ商業的には新人です。まだ海の者とも山の者とも分からない長髪の若者。太田裕美さんが初めて松本隆さんに会った時に、「え! こんな若い人!」って言った。これは有名な話ですけども。でも、届く人には届いていたのがこの時代でもあります。「8分音符の詩」は竹内まりやさんが歌っていたんですね。それが彼女のデビューに繋がっている。そんな話も来週していけたらと思っております。

Rolling Stone Japan 編集部

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