引退発表のデイヴィッド・リー・ロス、スティーヴ・ ヴァイとの共演劇を振り返る

スティーヴ・ ヴァイ、デイヴィッド・リー・ロス

ヴァン・ヘイレンのフロントマン、デイヴィッド・リー・ロスがあと数回公演したら引退することを発表。彼のソロ活動のスタートを振り返る。

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デイヴィッド・リー・ロスは先ごろ、来たるラスベガス公演が音楽人生最後のショウになると発言し、ファンを驚かせた。「もう潮時だ」と、ロスはラスベガスレビュー・ジャーナル紙に語った。「引退する……残り時間の短さをいよいよ目の当たりにしなければならなくなった。おそらく俺に残された時間はずっと短いだろう」

ロスはそれ以上、引退の決意について説明しなかったが、昨年ラスベガスでの常設公演とKISSの引退ツアーの前座でソロ活動を再開したばかりだった。パンデミック前にいくつかショウをこなしたが、明らかに声の調子は万全とはいえなかった。

「確かにデイヴの全盛期、あいつと同じことができるやつはいなかった」 8月、KISSのジーン・シモンズはローリングストーン誌にこう語った。「あいつは究極のフロントマンだった。(ロバート・)プラントも、ロッド・スチュワートも、誰も敵わなかった。あいつはフロントマンであることを何よりも大事にした。それが、一体何が起こったのか知らんが……何かあったんだろうな。現代版デイヴの登場さ。俺は絶頂期のエルヴィス・プレスリーの姿を記憶にとどめていたいね。唇をニヤリとさせた、メンフィス時代の頃のエルヴィスをさ。ぶよぶよに太って、裸でバスルームの床に横たわる姿なんて考えたくもない」

最終的にシモンズはこのコメントを撤回し、ロスに謝罪したが、死亡時にグレースランドの浴室で発見された「ぶよぶよに太った裸のエルヴィス」と比較されたことに少なからず傷ついたようだ。病名は明かしていないが、昨年ツアーに出た際にロスも病を抱えていた。

「コロナにかからなかった、というはっきりした確信はない」と、2020年7月に彼はニューヨークタイムズ紙に語った。「昔は月に着陸できそうなほどのプレドニゾンを処方されたんだぜ! 後に残ったのはグルーピーとがれきの山、そして燦然たる音楽評。だが、そういうのをまた経験するのは勘弁だ」

Translated by Akiko Kato

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