米下着ブランドの闇、エプスタイン元被告との関連も

2018年11月8日、米ニューヨーク市のPier 94で行われたヴィクトリアズ・シークレットのファッションショー(Photo by Lionel Hahn/Abaca/Sipa USA/AP)

米ランジェリーブランドのヴィクトリアズ・シークレット(Victoria’s Secret)は、数十年にわたりランジェリー業界を牛耳ってきた。だがここ数年、ハラスメントやいじめ、体型いびり、女性蔑視の企業文化などの疑惑に直面し、同ブランドもかつての栄光から転落。2015~2020年の同社の売り上げは2億ドル以上も落ち込んでいる。

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それに加え、元オーナーで小売業の重鎮レス・ウェクスナー氏が、未成年の少女らを性的目的で人身取引したとして起訴され勾留中に自殺したジェフリー・エプスタイン元被告と親しかったことが判明。エプスタイン元被告は同社のモデルのスカウト役で、少なくとも1人の女性が、ヴィクトリアズ・シークレットの新人モデル時代にエプスタイン元被告から性暴力を受けたと非難している。

10月12日、C13OriginalsとCampside Mediaの新Podcast『Fallen Angel』の初回2話が公開され、有害な企業文化の詳細やエプスタイン元被告の同社における役割の詳細が明らかにされている。全8話のシリーズの中で、ヴィクトリアズ・シークレットの元幹部シンシア・フェーダス・フィールズ氏は、エプスタイン元被告から怪しい誘いを受けたというこれまでの報道をさらに詳しく暴露した。彼女は一度ディナーの後、同氏からアフターパーティに誘われたことがある、と司会のヴァネッサ・グリゴリアディスとジャスティーヌ・ハーマンに語った。「夜も深まると、彼は『僕と一緒に来ないか?』と言いました。でも何かよくないような感じがしました。それでお断りました」

フェーダス・フィールズ氏がエプスタイン元被告からおかしなアプローチを受けたのはその時だけではなかった。別の時には、彼女が本社で仕事をしている最中に同氏から電話がかかってきたそうだ。

司会者は元モデルにもインタビューを敢行。そのうちの1人がオーストラリアのブリジット・マルコムだ。「エンジェルス」と呼ばれる同ブランドのトップモデルたちを崇め奉る、現在は行われていない毎年恒例のファッションショーで、体型に関して会社側から非常識な要求をされたと大っぴらに語っている人物だ。彼女はTikTok動画で、2016年のショウで身に着けた30Aサイズ[日本サイズのA65]をユーザーに披露した。「こんなサイズのブラ、つけられる人のかしらと思いました」と、彼女はPodcastで言った。ショウのために、彼女は何カ月もプロテイン・シェイクと温野菜しか口にしなかった、とも語った。

Translated by Akiko Kato

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