武井優心とタカハシマイが語る、ベッドルームミュージックから生まれた新ユニットの全貌

ーそもそもの話ですが、Living Ritaの名前の由来を教えていただけますか?

武井:2020年の頭頃、家で寝落ちする瞬間、頭の中に「Living Rita」って言葉が浮かんだんですよ。文字というか「Living Rita」っていう映像が。「Living Ritaってなんだったけ?」と思いながら寝ていたんですけど、そのまま寝て忘れるのは惜しい感じがして起きて調べたら、そんな言葉はなくて。「Rita」だけで調べたら、天則っていう自然の法則で「自然界の秩序のみならず、祭式の在り方、人論の在り方などとか、そういう全宇宙の秩序を保つ原理として考えられていたもの」って出てきて。それが生きているという意味なのかなと、なんとなく自分で思ったんですよ。

ーまさに天啓というような形で浮かんできたんですね。

武井:今、全知全能な感じで、遺伝子組み換えだったり、人間の持つ力が強くなっているけど、結局大きな自然のルールみたいなものに抗えない、という意味合いなのかなと思って。すごくスピリチュアルでいいなと思い、新しく2人でやる時はLiving Ritaって名乗るのがいいかなって思っていたんです。その直後にコロナが来て、感じていたメッセージと同じ感じを受けたので、なんとなく辻褄が合ってしっくり来たんですよね。

タカハシ:降ってきたじゃないけど、頭の中に突然あったという話を聞いて。そういうことが今まででもあったんです。私は、そういう部分に関してすごく信頼していて。自分も環境問題とか動物保護とかについて勉強していた時期だったので、ちょうど自分のマインドとかにもハマるなと思って、ユニット名にしようってなりました。

ーデビュー作収録の7曲は、「Eden」や「Venus」など抽象的なタイトルが楽曲の雰囲気と合っていると思うんですけど、聴き馴染みのないタイトルが2曲あって。まずは、4曲目の「Merry Wanderer」なんですけど、どんな由来の曲なんでしょう。

武井:万華鏡のように世界がどんどん変わっていく、そんなサイケ特有の曲調で脳内世界を旅するようなイメージの曲にしたいと思っていて。その時、『ブレイキング・バッド』のスピンオフの『ベター・コール・ソウル』って海外ドラマを観ていて、ちょうど曲のベーシックができていた時に、Merry Wandererという人形を盗みに行く回があったんです。Merry Wandererってなんだろうと思って調べたら、愉快な旅人みたいな感じだったので、曲の持つ感じと合うかなと思ったのと、こういうのも縁だなと思ってつけました。

ー7曲目の「Sea Buckthorn」も聴き馴染みのない言葉です。

武井:これもまさしくそういう系です(笑)。鼻歌の段階で「♪シーバックター」みたいな感じで歌っていて。これなんだろうなと思っていたんですけど、シンプルに「Sea Buckthorn」に聴こえるなと思って。で「Sea Buckthron」を調べたら植物で。Living Ritaを結成した時に、なんとなく俺らの色味ってオレンジだよねって話をしていて。「Sea Buckthorn」もオレンジの植物かつ、宇宙に最初に行った植物とか書いてあって。ペガサスの好物とか、そういう伝説もあり、奇跡の果物とか書いてあって。めっちゃおもしろいなって。

ー言葉の降りてき方とタイミングがすごいですね。タカハシさんは、武井さんの作り方とか曲名のつけ方は普段からそういうことが多い印象はありますか?

タカハシ:多いです。昔からそういう点と点が繋がってみたいなのが多くて。なのでもう何も驚かないというか、授かりものって感じで。

武井:ラッキーテイクだよね(笑)。

タカハシ:楽しんでいます(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE