NFTアート作品がAIパートナーになる日も近い?

Aikoプロジェクトを掘り下げていくと、さらに別の問題が浮き彫りになってくる。開発チームは、今後Aikoにカスタマイズコンテンツを追加することを発表しているが、公式サイト上にはそれに関する具体的なビジョンや時期の詳細はない。また、最終的にはAikoの対となる男性版を開発すると書かれているが、それは「現時点での優先事項」ではないとある。

ISolana上のマーケットプレイスには、確かにI’M Aikoというページが存在するが、現時点では「未確認のコレクション」として掲載されており、誰もが自由に設定できるページに過ぎない。金銭を要求する、青いチェックマークのないTwitterアカウントを誰が信用するのだろうか?

さらに掘り下げると、購入者は理想の女性パートナーを手に入れることを期待して数百ドルを費やすことになるだろうが、その一方で最終的なリターンはAikoの静止画だけである可能性すらある。利用規約の下部に埋め込まれた免責事項によると「Aiko開発チームは、このコンテンツの将来の発展を保障するものではありません」とある。

プリセールスの段階で、1000種類のAikoから1種類を生成しようとすると1.5 SOL、つまり300ドル近くの費用がかかることになる。正式発売の後は残りの9000種類が解放されると同時に単価が2倍になり、最低料金もアプリのリリース前に値上がりすることになっている。当然だが、最終的な販売価格は売り手と潜在的な買い手により決められることになる。加えて、常に価値の変動する仮想通貨の一つであるSolanaは、仮想通貨コミュニティ上では比較的近い将来に価値が急上昇する可能性があるものとして考えられている。

公平な立場から言うと、例え購入者が静止画というアート以上のものを手にすることができなくとも、Aikoの価値が完全になくなるというわけではない。AikoのNFTオーナーとなった購入者たちには、Aikoの肖像権が渡されるため、それをプリントしたTシャツなどの販売などは行うことができるだろう。

何らかの問題が発生した場合にはカスタマーサービスに連絡することになるだろうが、幸運を祈る。ローリングストーン編集部が唯一発見できた連絡先は、公式サイトのプライバシーポリシー内に埋もれていた上、メッセージを送信してもすぐに返送されるため、実際には存在すらしていないだろう。プレス向けの資料に記載されていた電話番号も繋がらない。さらに、Telegramのリンクもどこにもつながっていないようだ。

仮にI’M Aikoコレクションが全て売り切れた場合、その製作者は550万ドル(約6億2500万円)ほどの利益を得ると考えられる。

From:AI Girlfriends Are Coming (In the Form of Sexualized Anime NFTs)

Translated by Kazuhiro Ouchi

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