ジョン・バティステが語る、パワーアップした傑作『WE ARE』と新たな音楽の旅

ジョン・バティステ(Photo by Louis Browne)

ジョン・バティステのアルバム『WE ARE』がリリースされたのは今年3月、それから約半年を経て、そのスペシャル・エディション盤が届けられた。追加されたのは6曲で、新たなゲストが3組。これで全19曲収録のボリュームとなり、曲順も大幅に変わった。今回は、PVも評判で、全米のラジオで1位となったヒット曲「I NEED YOU」からアルバムは始まる。

この時期にスペシャル・エディション盤をリリースする理由は、どこにあるのだろうか。しかもよくありがちな未発表曲をアルバムの最後に追加したような作品ではない。あらたな編成が大きな魅力だ。そこにもきっと彼らしい理由があるはずだ。レギュラーのTV番組を持つ多忙のなか、日本のインタビューに応じてくれた。

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―少し時間が経ちましたが、アカデミー賞受賞おめでとうございます。授賞式で感動のスピーチもしましたが、あの時のことは覚えていますか?

ジョン:現実なんだけれど、夢みたいな不思議な感覚があった。受賞するとは予想していなかったので、自分の中で沸き起こっている感情を理解するのが難しかった。今でもあの時のことを思い出すけれど、スーパーボウルで優勝したような気持ちなのかなと思ったりしている。


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―さて、なぜスペシャル・エディション盤をリリースすることになったのか、教えてもらえますか。

ジョン:実は、オリジナルには収録しきれないほど多くの曲をレコーディングしていたので、その全てをみなさんに聴いていただいて、『ウィー・アー』の章を閉じるのに最適な時期が今だと感じたので、リリースすることにした。この2作を喩えるならば、オリジナルがディレクターズカットの映画だとすると、スペシャル盤は、制作過程を記録したドキュメンタリー映画のようなものだと思っている。

―前回のインタビューで曲順にこだわりがあると言っていましたよね。それを変更したのはどうしてですか?

ジョン:単にアルバムの最後に曲を追加するような編成だけは避けたかった。6曲を追加したことで、リスナーにはまた新たな音楽の旅を感じてほしかったので、曲順もスペシャル盤に合わせて変える必要があると思った。今回もまたストーリーを感じてもらえるはずだよ。

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