甲田まひるが語る、「好きなことを貫く」ためのSNSと音楽の在り方

甲田まひる(Photo by Kana Tarumi)

映画『サマーフィルムにのって』での快演も記憶に新しい、俳優としての顔も持つジャズピアニスト、甲田まひる。5歳からピアノをはじめ、Instagramをきっかけにファッション誌のモデルとしても活躍。2018年にジャズアルバム『PLANKTON』を発表し、2021年11月、彼女のシンガーソングライターとして初のEP『California』がリリースされる。

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誌面やスクリーン、SNSを通してさまざまな顔を持つ彼女だが、それらはすべて活動の軸である“音楽”に集約される。ファッションも音楽も、彼女自身を表現する媒体のひとつという意味では同じであり、すべての活動が互いに大きな相乗効果を生んでいるのだと、この日の取材を通して再確認した。

そんな彼女に今回、『California』の制作エピソードやジャズからはじまる音楽ルーツ、またSNSとの向き合い方などを、等身大の言葉で語ってもらった。

—『California』EPの発売はいつごろ決まったんでしょうか?

甲田:3年前ぐらいから、いつか出したいなって思っていて、1年前くらいからDTMをはじめて歌のデモをつくりはじめました。その中に「California」もあった感じです。デモ自体は去年の11月につくったんですけど、作品を出すまでの期間が結構⻑くて。そのあとにワーナーさんと一緒にやるって決まって、リリースが決まったのは春ぐらいですね。

—前作『PLANKTON』をリリースしてすぐに着手した?

甲田:『PLANKTON』をやってるときから、次は歌を出すって決めてて。ずっと一番やりたかったことですね。

—デモはほかに何曲ぐらいあったんですか?

甲田:ちっちゃいモチーフはいっぱいあって、今形になってるのは20曲ぐらいあると思います。

—そうなんですね! アルバムがつくれるくらいありますね。

甲田:そうですね。でも直前になると気分が変わっちゃうので、なかなか(笑)。私服とかも前日にならないと決まらないタイプだから、曲もどうせ今と全然違うラインナップになるんだろうなって、みんな思ってる(笑)。

—(笑)。EPに「California」のデモ曲(「California_demo@201113」)も収録されていますが、デモからもだいぶ変わってますよね。

甲田:この曲は二転三転どころじゃなくて、デモをつくったときから全然違う曲になってます。今回のEPに入っているのは完全なデモじゃないんですけど、11月につくったときの雰囲気を残した曲が入ってて、タイトル曲の「California」は、それを自分でアレンジした曲です。

—この1年で新しいメッセージが加わったり? どういうところが一番変わりましたか?

甲田:トラックのアレンジが一番大きくて、展開とか曲の構成も大幅にアレンジしています。デモの段階では歌詞も英語でつくることが多いので、そこから日本語を当てはめていく作業をしていました。中でもメッセージはつくる段階で増えていった感じですね。

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