ジャケットのモチーフは「コーダ」—「California」はデモから二転三転したっておっしゃってましたが、バンドメンバーとお話しする中で変えていった部分もあったんですか?甲田:いや、アレンジは全部自分だけですね。セクションこうした方がいいかもね、みたいな提案はあったんですけど、結局それは反映されずでした。
—今回バンドメンバーが、前作に引き続きベースをKing Gnuの新井さんと、ドラムに勢喜さんが加わってますが、どういった経緯で集まったんでしょうか?甲田:(新井)和輝さんは『PLANKTON』のときもご一緒してて、相談にもよく乗ってくれる頼れるお兄さん的存在の方で、次の作品でもお願いできないかなとずっと思っていたんですけど、まさかそれが自分の歌に演奏していただけることになるとは思ってなくて。ピアノとベースでセッションすることはあったんですけど、今回こういう形でご一緒できたのは意外でした。出来上がったサビがロックだったので是非エレベを弾いていただきたいな、と。で、(勢喜)遊さんも普段からお世話になっていますし、和輝さんといつも一緒に演奏されていて息ぴったりだから、二人にお願いできないかとご相談したところ、すぐ「いいよ」って引き受けてくれました。
—レコーディングは前作に比べてどうでしたか?甲田:『PLANKTON』のレコーディングは3日間あったんですけど今回はサビだけ生演奏の曲だったから、時間はそんなにかかりませんでした。でも、ジャズをやるときよりは固めてやりましたね。ピアノとベースだけは合わせるところを決めておこう、とか。シンプルなテイクと派手なテイク両方とってみようとか色々相談しながらできて、またjazzのレコーディングとは違う楽しさでした。
—2曲目の「Love My Distance」も、「California」と同じくらいの時期にできたんでしょうか?甲田:デモができたのは、去年の11月に「California」のデモができたもうちょいあとなんですけど、EPに入れることになったのがレコーディングの1ヶ月前とかで、そこから急いで歌詞をつけて、トラックをつくり直しました。その前までは本当にボイスメモみたいな曲で(笑)。
—ボイスメモ(笑)。「California」と並べて聴いたときに相性がいいなってことで入れた?甲田:そうですね。「California」と比べて、もうちょっとシンプルかつ聴きやすい曲がいいねってバランスをみた感じです。それでちょうど洋楽っぽくて4コードで、ベールがずっとループしてる、今っぽいサウンドをデモでつくってたから、これはそのまま活かそうってなって、そこから歌詞とメロを詰めていきました。
—ジャケットのモチーフも、ペンダントみたいでかわいいです。甲田:本当ですか、嬉しい!
—これ、コーダの?甲田:そうです! 音楽のコーダ記号をロゴっぽくしてる。今回のビデオにもでるんですけど、いろんなところにちょこちょここのコーダマークちゃんが出没します。あとこれ、音楽のコーダだけじゃなくて、甲田(コーダ)の「甲」の字にも寄せたんです。
—なるほど!甲田:もともと自分のサインがこれなんですよ。丸書いてぴっぴってやるのを最初に書いてたので。
Photo by Kana Tarumi