Dizzy Sunfistが語る、「夢は死なへん」精神が生んだ渾身のメロディック・パンク

「いろんな音楽を聴いても最終的に戻ってくるのはここなんです」

―ハイスタが『Growing Up』をリリースして25年以上が経った今、こんなに潔いメロコアが聴けるのはうれしいですよ。

「8ビートが増えてなんかポップになった」って言われたこともあったし、パンクらしさが減ったのかなっていう不安はあったんですけど、そう言ってもらえてすごくうれしいです。

―ビートがどうこうというのはそこまで大きなことではないと思いますけどね。

やっぱり、根っこにあるのはメロディック・パンクだし、もはや自分にはそれしかできないのでよかったです。

―メロディックパンクと正面から向き合って出来上がった作品だと思いました。

それはプロデューサーとしてmasasucks先輩が入ってくれたことも大きくて。いろいろ迷ったときに「こっちのほうがパンクやろ!」って言ってくれたり。

―ぼんやりとした質問になりますけど、なんでこういう作品に着地できたんだと思いますか。

うーん、やっぱり、純粋なメロディック・パンク・キッズだからじゃないですかね(笑)。自分が聴いてテンションが上がる音楽ってそういうものだし、いろんな音楽を聴いても最終的に戻ってくるのはここなんですよ。

―むしろ、これまでの作品のほうが凝ったことをやっていたように感じます。

ああ、なんかそれはわかる気がします。そうかも。初心に戻った感はあるかも。

―今回は「メロディックパンクを好きな自分を裏切りたくない」みたいな。

ほんまにそう、ほんまにそうっすね。いい言葉です。

―コロナ禍だし、長年連れ添ってきたベースのいやまさんは卒業してしまうし、本当に大変な状況だったわけじゃないですか。そこでよくこんな作品が出てきたなっていう。

大変すぎて逆に気楽になれました。思い詰めても何も始まらないと思ったんで、とりあえず気楽にいこう、みたいな(笑)。

―落ちて落ちて落ちまくった結果、開き直れた。

ほんまにそう。考えすぎてもその時間が無駄やし、とりあえず進むことだけ考えよう、やりたいことだけやろうって。

―歌詞もストレートですよね。こういうまっすぐな歌詞って誰が歌っても伝わるものではないと思うんですよ。ディジーはコロナ禍でもツアーを回ったり、作品を出し続けたり、ずっともがいてきたからこそ、一生懸命めげずにやってきたからこそ言葉に説得力が宿っているように聞こえます。

めげずにやってきたつもりだし、何が起こってもポジティブであり続けたし、何が起こってもチャンスに変えられるようにしてきたつもりではあります。

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