Dizzy Sunfistが語る、「夢は死なへん」精神が生んだ渾身のメロディック・パンク

GARLICBOYSをゲストに迎えた理由

―今回、これだけの作品が生まれたからこそお聞きしたいんですけど、いいメロディを生み出す上でディジーがこだわっていることってなんですか?

一回録ってみて全体的な流れを聴いて、あかんかったらすぐにボツにします。歌える、耳に残るっていうのは大事にしていますね。

―曲は1コーラスをまるっとつくるんですか? それともパートごとにわけてつくるんですか?

とりあえず、もがきながらいったんまるっとつくります。そうしていくなかでサビが変わることもあって、それでも気に入らないところがあればつくり直したり、コードを変えたり。メロディは一番大事ですもんね。

―メロディだけではなく、コード感とかで輝くパターンもあるわけですよね。

めちゃくちゃあります。うちは基本的にパワーコードで曲をつくるんですけど、ドラムのmoAiが7thとか9thみたいにシャレたコードを入れてくれることでその瞬間にしか生まれないメロディがパッとできるっていうマジックが起こることはあります。

―あやぺたさんもこれまでにいろんなメロディックパンクを聴いてきているでしょうから、「これは聴いたことある」というチェックポイントがいっぱいあるわけですよね。

あります。「めっちゃあのバンドっぽいメロディやな」とかめちゃくちゃあります。でも逆に、ほかのバンドの人が歌ってる声をイメージしてつくったりすることもあって。女でメロディック・パンクを歌ってる人は少ないから、何をやってもオリジナル感が出るところはラッキーだと思います(笑)。

―確かにそれはありますね。そのほかにこの作品に影響を与えてるものは何かありますか?

今回はツアーに出て対バンを観るということができなかったので、高校生の頃から聴いて育ってきたバンドを聴き直したりしました。初心に戻るというか、「こういう感じのがテンション上がるよなあ」とか。

―本来ならば、アルバムをリリースした後はツアーで全国を回って、多くのバンドと対バンして、そこで受けた影響を新曲に落とし込んでいたのに、今回はコロナ禍の影響でそれができなかったから、代わりにメロディック・パンクの歴史を辿ったと。

2005年ぐらい、高校生の頃に聴きまくってたメロディック・パンクを今回また聴きまくりましたね。ダスト(dustbox)、ノーザン(Northern19)、グッフォー(GOOD4NOTHING)とか。リアルタイムに聴いてライブを観れてたのってそのへんのバンドなので。

―メロコアオールスターじゃないですか。今作から日本のメロコアの集大成的な匂いがするのはそのせいなんですね。そんな中、「N.i.n.j.a feat PETA&LARRY(GARLICBOYS)」でGARLICBOYSのPETAさんとLARRYさんをゲストヴォーカルとして迎えたのはなぜですか?

ガーリックは人生で一番ライブに行ったバンドなんですよ。ガーリックは大阪でめっちゃライブしてくれてたし、それを全部観に行くぐらいほんまに好きやったし、「あやぺた」の「ぺた」はPETAさんからいただいたし。でも、LARRYさんから「“あやらりー”にしろ」って言われたりして(笑)、そういうことを経て「いつかコラボできたらいいな」っていう野望はずっとあったんですけど、この曲ができたときに「これを歌ってもらおう! バッチリやと思う!」って。



―先に曲があってのオファーだったんですね。最初からガーリックを想定してるようなコミカルな歌詞だったのでガーリックありきでつくったのかと思ってました。

違うんですよ。しかも、これが初めて日本語詞なんですよね。

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