オール・タイム・ロウ、性的暴行疑惑を完全否定

オール・タイム・ロウのギタリスト、ジャック・バラカット(Photo by Daniel DeSlover/Sipa/AP)

オール・タイム・ロウのギタリスト、ジャック・バラカットが未成年のファンを性的虐待したという疑惑が、TikTokをはじめインターネット上で最近浮上していたが、バンド側はこれを公式に否定した。

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「我々に対する疑惑はどこからどう見ても明らかにデマです」。現地時間10月25日に公表されたメンバー4人の署名入り声明文で、バンドはこう記した。「数週間前にバンド内の不適切行為をほのめかすTikTok動画が話題を集めた時、話に一貫性がないのは明らかでしたし、バンドをはっきり名指ししてもいなかったので、我々は相手にしないことにしました」

「反応すれば、明白な嘘を助長し、煽ることになるだろう思ったのです。そうすることで、実際に虐待を受けた被害者たちから重要な生の声を奪うことにもなるだろうとも思いました」とバンドはさらに続けた。「我々は被害者を信じます。被害者の味方です。我々はこれまで、ショウやバンド活動を通じて友好的で健全かつ安全な文化を培い、育んでいくことだけを望んでいました」

バンドが言及されていたと思われるTikTok動画が投稿されたのは10月初め。とある女性が13歳の時に有名ポップパンク・バンドに誘われて、ツアーバスに乗り込んだと主張した。その女性はバンド名については触れていないが、コメントの中ではそれとわかるように匂わせていた。

【動画】女性が投稿した動画

バンドの声明文に先駆けて、匿名女性が未成年の時にバラカットから性的暴行を受けたと非難した。始まりは2011年、彼女が15歳の時だという。女性の主張によれば、暴行はバンドの2011年のツアー中続き、さらにその後のツアーやイベントでも行われたという。2016年には、バラカットから性的暴行を受けている現場をバンドメンバーの1人が目撃している、とも主張した。最後に暴行を受けたのは、女性が21歳の時だったそうだ。

告発した女性によれば、過去に2度ほど暴行について公表しようとしたがあったが、「大勢から憎悪を向けられ」「法的措置を取ると脅された」という。彼女は#MeToo運動を受け、再び公表を決意したと付け加えた。それ以来女性のTwitterアカウントは閉鎖されたが、Twitterのスレッドはアカウント閉鎖前にスクリーンショットに収められた。

「今になって気づきました。私は感情的に未熟な子供だった時に、男から手なずけられ、操られていたんだと」と、その女性は書いている。本人いわく、時にはドラッグも使われた暴行により、摂食障害や自殺未遂、その他精神的苦痛を抱えることになったという。

「もし少しでも私や他の人たちと同じ経験をしているなら、勇気を出して語ってください」と彼女は締めくくった。「なかなか口にはできないことですが、こうした話は共有するべきです」

バンドは声明の中で、これら疑惑について「根も葉もない嘘です。我々はこうした虚偽の非難の出所についてさらに調査を進めています。またこうした非難を重く受け止め、法的措置を検討してゆきます。これをふまえ、我々は被害者の味方であることを重ねてお伝えします。我々は常々、虐待やトラウマに苦しむ人々の声や物語の認知を高めていきたいと考えています。ですが、世間に発信して代弁すべき真実を汚し、ゆがめるような嘘を煽ったり広めたりするわけにはいきません。絶対にそのようなことはしません」

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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