岡村靖幸の名盤『家庭教師』、当時のプロモーターが背景を語る

福田良昭:こんばんは。福田です。よろしくお願いいたします。

田家:初めてのアナログ化なんですよね。

福田:そうですね。時代的にはちょうどアナログからデジタルに代わる、過渡期だったので。

田家:当時アナログ盤で作られていなかったものをアナログ盤にすることの苦労はおありになるんですか?

福田:もともとアナログを意識してない音作りをアナログでどう最良の音にして届けられるかっていうのが1番難しかったところで。岡村くんのマスタリング・エンジニアをやられている木村健太郎さんにアナログのリマスターをお願いして。乃木坂スタジオでカッティングをしたんですけど、このカッティングも結構綿密にというか。今のプロデューサーである近藤雅信さんとか、ご本人にも来ていただいて、カッティングに立ち会っていただいて、慎重に時間をかけて。で、今の『家庭教師』の音。ベストなものはどんなものだろうかというのを想定しながら、そこに着地させる作業がすごく大変でした。

田家:「21世紀の家庭教師」というキャッチフレーズがついているわけですが、そういう意味ではアナログ盤の『家庭教師』をほぼ全曲こうやってラジオでオンエアするのは最初ということになるんですかね?

福田:最初ですね。

田家:おー! 今日はアナログ盤を初めてお聴きいただくということになりますが、なんで今回福田さんにお話を伺おうかと思ったか。『家庭教師』を発売した当時、岡村さんはあまり取材が好きではなくて、代わりに福田さんが受けていたという話をお聞きして。当時の取材のやり取りを再現してみるというような感じもあってお招きしました。では、アルバムの1曲目からあらためてお聴きしましょう。

Rolling Stone Japan 編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE