FAKYのAKINAが語る、洋楽とJ-POPの表現、セルフプロデュースの強み

AKINA(Courtesy of avex)

FAKYのAKINAが、米ローリングストーン誌のTwich配信ライブに日本の女性アーティストとして初出演。欧米・アジアの注目アーティストが多数登場するレギュラーコーナーに大抜擢された。


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Rolling Stone JapanではFAKYとして取材したことはあったが、ソロでのインタビューは初。グループの中ではダンスを得意とする溌剌としたシンガー/パフォーマーという印象だったが、先月配信された「FUTURE」や、その一つ前の「Stupid, Careless, Dumb」では内省的な響きのヴォーカルを披露。海外のオルタナティブR&Bやエレクトロニック・ミュージックなどを愛聴しているだけあって、その懐の深さを知らしめる曲に仕上がっている。

アメリカと日本のハーフ。幼少期を沖縄で過ごし、その後アメリカへ戻って各地を転々として育ちながら、FAKYに加入するためカリフォルニアから東京にやって来たAKINA。このソロ活動を通じて、まだ誰も見たことがない景色を見せてくれるに違いない。

—ソロのヴォーカル活動は、FAKY加入後から続けてるんですか?

AKINA:1年前にソロデビューしたので、割と最近はじめた感じです。自分で歌詞を書くのも好きで、15歳くらいから自分の曲をつくったりはしてました。一応ピアノとギターは簡単なものだったら弾けるので、今もオフの日は、家でずっと曲とかメロディをつくったりしてます。

—FAKYでインタビューさせてもらったとき、サブリナ・クラウディオとかジェネイ・アイコのようなR&Bがすごく好きだっておっしゃってましたよね。ソロの曲も、そういう方向性の曲だなと思いました。

AKINA:FAKYにいる「私」も素直な私なんですけど、ソロで活動している「私」は、FAKYでそこまで見せたら暗すぎるかもしれないってところまで全力で出してます。

—R&Bだとヴォーカルの表情が大事ですもんね。「Stupid, Careless, Dumb」のヴォーカルもすごく憂いがあっていいと思いました。

AKINA:この曲は自分でデモをつくったときは、シンプルなコードで素朴な感じだったんですけど、%C(TOSHIKI HAYASHI)さんにお願いしてローファイ的なサウンドもミックスしてもらいました。丸みを帯びたサウンドと、ちょっとダークな歌詞とのバランスがとてもいいなと思います。

ー新曲の「FUTURE」は日本語の歌詞で、LUCKY TAPESのKai Takahashiさんが作詞・作曲・プロデュースされてるんですよね。これまでの路線とまた系統が違うっていうか。

AKINA:そうですね。「Stupid, Careless, Dumb」に関しては私がよく聴く海外のアーティストのテイストに寄せてみたんです。「FUTURE」の方はほぼ日本語なので、そこがまずチャレンジでした。日本語で歌うから、今のJ-POPみたいなサウンド、フラットな歌い声にもチャレンジしつつ、声の出し方も全然違う。この2曲は対照的で面白いと思います。

—日本語の歌詞にチャレンジしてみて、気づいたことはありますか?

AKINA:FAKYで英語・日本語で歌ってるときには気づかなかったんですけど、一曲まるごと日本語だと声のトーンが明るくなることに気づきました。日常会話でも言われたことがあるんです。英語だとチルで低い声を自然に出すんですけど、日本語だと「きゃ↑」って明るい声になって、言語によって別人になるってめちゃくちゃ言われます。歌声にもそういうのが出るのは面白いなって思いました。


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