性的暴行疑惑のケヴィン・スペイシー、ドラマ降板で35億円の賠償命令

ケヴィン・スペイシー(Photo by Steven Senne/AP)

米俳優のケヴィン・スペイシーが契約違反を理由に、ドラマ制作会社のメディア・ライツ・キャピタルへ3100万ドル(約35億円)近い損害賠償金の支払いを命じられている。2017年、複数の同僚に対するセクハラ疑惑などが報じられた後、スペイシーはNetflixドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を降板。

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メディア・ライツ・キャピタル側によれば、非公開の手続きはカリフォルニア州センチュリーシティの司法仲裁調停サービス(JAMS)のオフィスで行われ、20件以上の宣誓供述および独立仲裁人を前にした証拠尋問が8日間にわたって行われたという。仲裁人は全46ページにおよぶ2020年10月19日付の裁定書で、スペイシーが自ら主演およびエグゼクティヴプロデューサーを務めていた『ハウス・オブ・カード』第5シーズンまでに、契約上の義務を「たびたび違反していた」との判断を下した。

陳述書の記載によれば、仲裁人はスタジオ側が「スペイシーの一連のハラスメントが明るみになったため」、「やむを得ず」番組を第6シーズンで打ち切り、スペイシー演じる人物を脚本から削除して、全13話から8話に縮小せざるを得なかった、と判断した。

1986年にスペイシーが自宅のパーティで、当時14歳だった俳優のアンソニー・ラップに性的関係を迫った疑惑をBuzzfeedが公表した2017年10月、62歳のスペイシーはちょうど最終シーズンとなる第6シーズンを撮影していた。

数日後、CNNは『ハウス・オブ・カーズ』の8人の匿名スタッフの証言をまとめた記事を公表。8人の告発によれば、スペイシーは握手をしようと進み出て、相手の手を引っ張って自分の股間に触らせるといった「搾取的な」行動をしていたそうだ。

ラップとの疑惑に関して、スペイシーは記憶にないと発言したが、もし本当にそのようなことがあったのなら「酒に酔った上での不適切極まりない行動」だった、と述べた。彼はのちに治療を受けると発言し、以来表舞台にはほとんど姿を見せていない。

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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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