☆Taku Takahashiが語るblock.fmの10年間、これからの展望

―その想いを持ちながら10年続けてこられたのはすごいことだと思います。特に苦労したことがあるとしたらなんでしょう?

一番苦労しているところは、お金です。何度か破産寸前って体験もしてきました。ニッチなものを発信するのって簡単なことじゃなくて。その中でずっと続けるってすごく大変なんですけど、クリエイター、DJ、ミュージシャン、そういった人たちが自由にやってくれていて、彼らの発信する力やコンテンツにすごく助けられてきたと思っています。

ー場所があることで、出会いが生まれたり、新しい繋がりも生まれていくわけですもんね。

それをもっと強くしたい。それが今後の課題なんです。今回のリニューアルは、番組と番組やクリエイターとの繋がりを大事にしようというのが大きくて。編成もそうした形に変えたんです。曜日によってジャンルを分けたり、番組と番組の間のクロストークだったりも作ったんですけど、それはコラボレーションが生まれて欲しかったんです。もちろん曜日が違ってもみんなが繋がるようにしたくて。そこで何か新しいものが生まれてほしいなっていうのが今の課題で、そういうきっかけを作れるメディアになりたいなと思っているんです。

ー繋がりを強めたいと思ったきっかけがあったんでしょうか?

10年前にリリースされたクラブアンセムで「ロンドンは夜8時」という曲があって。これは元々ロンドン・エレクトリシティの「METEORITES」という楽曲にカワムラユキさんが日本語詞をつけて生まれた曲なんです。日本語の歌詞がついたことで全国のクラブでプレイされると大合唱が起きるくらいみんなに愛されるようになった曲なんですが、さらにそこから四つ打ちやハードスタイル、別ヴァージョンのドラムンベースなどいろんなリミックスが生まれて、そのリミックスそれぞれもリスナーに愛される作品になったという出来事があるんです。クリエイターが集まると、みんなで何かを作ることができて、また違ったワクワクを感じるものが出来上がる。だからblock.fmは、そのきっかけを作れるプラットフォームでありたいと思っているんです。

Rolling Stone Japan 編集部

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