☆Taku Takahashiが語るblock.fmの10年間、これからの展望

ー今回10周年を迎えられ、20周年、30周年に向けて続けられていくと思うんですけど、現状の時点で、未来に向けてどんなことを考えてらっしゃいますか。

これは最初から変わっていないんですけど、クリエイターが作った面白い作品を少しでも多くの人に知ってもらいたい。それをやり続けているんですよね。もちろん運営していくためには、常に収入がないと続かないからお金は大事なんですけど、block.fmをやってお金持ちになりたいという感覚ではなくて。常に刺激的な音楽だったり、音楽の情報だったり、アーティストの感じていることだったりを発信して、新しい発見をいろんな人たちにしてもらいたい。それ以外ないんですよね。その体験の一つを増やしたいと思ってるのは、さっき言っていたフェスです。

―繋がりを、より立体的に考えているんですね。

めちゃくちゃ生々しい話になっちゃうんですけど、何十年前と今の音楽の制作予算って全然違うんですよ。例えば、サブスクで何千万再生されたらリクープできるし、ラッパーの人がめちゃくちゃ高い車買っているみたいな夢のある話もあるんですけど、それは一部の人たちだけで、メジャーレーベルのアーティストもアルバム制作費や楽曲制作費が昔と比べて大幅に下がってる中でやっている。その範囲内でやることも大切だけど、たくさんのミュージシャンを呼んで大編成で音楽作ってみたり、もっとお金をかけることによって、聴く側にも大きな夢を見せられる可能性があると思っているんです。そういう部分で、クリエイティビティをサポートするのがレコードレーベルだけじゃなくて、企業という可能性もあると思うんです。今お話させていただいている企業さんでも、体験をブーストさせるって考えを持っていて。音楽と親和性があるよねって感じてくださっていて、アーティストが発信するものをよりブーストできるものにしたいと言ってくれている人たちもいるんです 。

ーこれまでの座組に囚われないクリエイティブのあり方が生まれるかもしれない、と。

日本って、お金の話がタブーになりがちなんですけど、誰だって仕事をしている理由はお金がないと暮らしていけないからで。それはアーティストも一緒。アルバムを作るにも、ライブをするにも、メディアを続けるにもお金がかかる。自分が楽しみたいものを持続させるためにはお金が必要だし、パーティーは大きい方が楽しいですよねっていうシンプルな考えなんです。そもそもの話、日本にある才能って全世界と戦えるレベルにあると思うんです。あとはそれをどうやって積み重ねていくか。ここ20年くらいの韓国の積み重ねが、BTSに繋がっていると思うんですよね。ちゃんと積み重ねていくっていうことが僕はすごく大事なんじゃないかなと思います。

ーコロナとの付き合い方が少しずつ見えてきた中で、再び海外のアーティストやリスナーが日本に来たりすることで繋がりも生まれていくんじゃないかと思います。そのあたりはどのように考えてらっしゃいますか?

海外のフェスがパッケージごと日本に来ると、ヘッドライナーが海外のアーティストのみでってことが結構あるんですけど、僕はあまり好きじゃなくて。日本のDJたちとかをちょっと入り込ませることがすごく大事だと思うんです。それがクラブカルチャーに繋がる。日本の若手でもめちゃくちゃ面白いアーティストがいるし、ベテランでも素晴らしいアーティストがいるから、ちゃんと繋がりを作らないと刹那的なものにしかならないんですよね。もし自分が外国のアーティストたちも呼んだフェスをするのであれば、同じ舞台に日本のアーティストも立てるような状況を作っていきたいなと強く思っています。同時に、素晴らしいアーティストがいる中、自分もアーティストとして頑張らねばならないと思っています。



<イベント情報>



「glo™️ × block.fm「NEX STAGE」Launch party」

配信日時:2021年12月6日(月)18:30〜23:00
視聴方法:
@glo.japan Instagramアカウント
※20歳以上、Instagramアカウント登録している方のみ
URL:
https://www.instagram.com/glo.japan/
イベント詳細
https://block.fm/news/nexstage

“満足感をブースト”をメッセージに掲げる「glo™️」と10周年を迎えた新世代の音楽マルチメディア「block.fm」が、 2021年12月6日、アーティストとともに音楽のネクストレベルを創造する新プロジェクト「NEX STAGE」を発表する。
2020年、2021年と音楽業界は厳しい状況に追い込まれ、変革を迫られてきた一方、オンラインライブの台頭やステージ演出の躍進など、新たな取り組みも生まれた。まもなく迎える2022年は音楽業界・アーティストにとって大きな転換期となる中、glo™️とblock.fmは音楽とアーティストのチャレンジを応援していきたいという想いから、音楽の新しいソーシャルプラットフォームとして、アーティストと共にネクストレベルを創造する新プロジェクトが誕生する。

「NEX STAGE」発表では、本プロジェクトのプロデューサーである☆Taku Takahashi(m-flo, block.fm)よりローンチ宣言を行うとともに、豪華アーティストからプロジェクトへの賛同コメントをお披露目する。また、本プロジェクトのオープニングムービーではMAGGYがプレゼンテーターを務める。MAGGYはblock.fm開局時のオープニングムービーに出演、block.fm10周年を機に再びタッグを組み「NEX STAGE」の魅力を伝えることになった。

続いて、アーティスト達によるミュージックカンファレンスを開催。“About Your NEX STAGE”をテーマに、 ☆Taku Takahashi、SKY-HIが「世界に通用するアーティスト育成とは」、大沢伸一、ぷにぷに電機、AAAMYYYが「音楽とSDGs」について語る予定だ。(登壇者は追加・変更の可能性あり)。「NEX STAGE」でしか実現できない豪華アーティストの共演と、アーティスト自身が考えるネクストステージについて熱いトークを繰り広げる。

イベント後半には、最新テクノロジーを駆使した未来を感じる、まさに「NEX STAGEをイメージしたステージ空間の中でのアーティストライブも開催。ライブには、石野卓球、板橋兄弟(PUNPEE & 原島“ど真ん中”宙芳)、ビッケブランカ、80KIDZLIVE SET | AAAMYYY, YonYon, ぷにぷに電機がボーカルで参加)、JP THE WAVYが決定。今年の想いと未来へのチャレンジに向けた力強いパフォーマンスが展開される。


Rolling Stone Japan 編集部

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