Surrounded By Enemiesが語る、楽曲に込めた等身大な葛藤

Surrounded By Enemies



―2020年から現在にかけてコロナ禍がさまざまな影響を与えてきました。どのような気持ちでバンド活動に臨まれていましたか?

YUYA:コロナ禍のなかでやはりライブキャンセルが立て続いて、「どうしようか」と考える日々が長く続きましたね。ライブができないしファンの皆さんに会えないという気持ちもあって、そこはすごく葛藤しました。ただ、こうしてアルバムを1枚完成させることができたし、良い期間にもなれたとプラスに考えています。最近では僕らも少しずつライブができるようになってきていて、ここから少しずつ以前のような状況に戻って欲しいという気持ちでやっています。やっぱりライブハウスがなければ、自分たちのようなバンドが表現できる場所がないので、単発でも僕らに声をかけてくれるところがあればどこでもやりにいきたい!という気持ちです。

FUJiTOR:コロナ禍の間はライブはできなかったですけど、活動が止まっていたわけではなかったんですよね。アルバムや音源の制作にかなり力を入れていて、それはそれで良かったんじゃないかとYUYAと同じようにプラスには捉えてます。ライブをしないことが影響してか、曲作るにあたって「ライブ演奏を想定した曲作り」をしなくなったんですよね。ライブハウスで聴くことを前提にした曲を作ってしまうと、そこを理解してくれるリスナーがいまの状況だとグッと減っているわけで、どうしようかと頭を悩ませることにも繋がりました。

―2018年に結成して活動を開始して以降、毎年EPやアルバムをリリースしていて、そもそもペースが速いですよね。ライブハウスを回って活動されているからこそ、新曲をたくさん制作して回るというのは大きな意味を持ちそうですし、FUJiTORさんの悩みはかなりダイレクトに刺さりますよね。初期のころからすると作風が少しずつ変化してきたのは、意識されたりとかしますか?

YUYA:ぼくは主に作詞を担当していますけど、意識して変えよう!というのはないですね。あくまでその時の自分の心情について書いていることが多いんです。一番最初の音源は大学生の時の自分について書いていたりしますが、今作だとコロナ禍のなかで生きている自分、社会人として生きている自分について書いています。あくまで等身大の自分、ありのままの自分を歌詞に込めています。

FUJiTOR:この作品はこういう作風にしようと狙って作ってきたことはこれまでないです。その場でインスピレーションで制作していくことがやはり多いので。抒情的な曲、エモい曲が好きなので、曲の中に必ずいれようとは思ってます。

―バンドの曲作りは誰から発案していくんでしょうか?

FUJiTOR:曲作りの中心は自分になりますね。ギター・ベース・ドラムの音をほぼほぼ作ってメンバーに共有して、YUYAにメロディをつけてもらうんです。そのあとスタジオに集まったときに4人で音を合わせて、編曲やアレンジをそこからしていく流れですね。メンバーなりの味やアレンジをフレーズにいれることも含め、曲作りに関しては結成してからほとんどこのスタイルで続けてきました。

―先ほど「コロナ禍のなかでライブ演奏を想定した曲作りをしなくなった」と話していましたが、実はぼくも同じことを感じたんです。今回発表する『NewtroGrade』はSiM、Survive Said The Prophet、NOISEMAKER、Fear, and Loathing in Las Vegasといった日本の方がラウドロックの系譜にずばりとハマるサウンドであり、音の詰め込み方、重ね方、響かせ方がとてもよかった。反面、4人バンドでここまで詰めていいものかなと。どのように考えながら制作されていったんでしょうか?

FUJiTOR:ギターが足りないとかそういうのは一度置いておいて、曲の完成度が高くなれば何をしてもいいと思っていましたね。初期の音源は「バンドらしい音」みたいなのを意識していましたけど、いろんなバンドの作品を聴いていくうえで「そこまで考えなくてもいいんだ」と思えて、思いついた音はとにかくトライしてみて、取捨選択して曲の中に加えてみることにしました。

―これまでの作品でも使用していましたが、今作はオートチューンを使ったボーカルパートが多いように思います。少しツッコんだ質問になりますが、オートチューンを使うことにためらいはありますか?

YUYA:ボーカルのメロディや歌詞を考えているのは僕なので、オートチューンを使う使わないの判断を最初に僕が出して、そのあと「ここは必要」「ここはいらない」とメンバーにも判断してもらうという感じになってます。オートチューンを使うことには正直ためらいはないですね。加工がかかった声、ダブリングして聞こえる部分とか、そちらのほうが僕は好みなので、その質感が今作には反映されたのかなと思います。



―5曲目がセミや鈴虫の鳴き声が聴こえてくるインスト曲で、そこから6曲目の「September」に繋がっていきますよね。何か意図はあるんでしょうか?

FUJiTOR:そのインスト曲を分け目に、今作のキーである「古さと新しさ」みたいな部分が関わっているんです。序盤4曲は割と昔のラウドロックの楽曲を揃えていて、インストを挟んで後半4曲では近未来的な雰囲気に近いシンセなどを使ったラウドロックになっているんです。

Rolling Stone Japan 編集部

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