☆Taku Takahashiプロデュースの「NEX STAGE」始動、音楽が持つ力で明るい将来へ

続いて、ミュージックカンファレンスとして、2つのトークセッションが行われた。まず1つ目は、「世界に通用するアーティスト育成とは」をテーマに、SKY-HIと☆Taku Takahashiによる対談が、音楽ライターの渡辺志保が話を訊く形で行われた。

最初に「プロデューサーを志したきっかけ」について訊かれた☆Takuは、「日本でもっと自分にとって楽しい音楽がかかってほしいなと思ったんです。ヒップホップとかR&Bとかダンス・ミュージックとかが、今よりももっと(世に出るのが)むずかしい時代だったんですよね。そこで自分がプロデューサーになって自分が出すのが一番いいなと思ったんです。僕ら的にわかりやすいのは、パフ・ダディですね。それで初めてプロデューサーという言葉を知りました」とプロデューサーとしてのルーツを語る。一方、SKY-HIは「志を同じくした者と一緒に起業したいと思ったのは、10代の頃にラッセル・シモンズ(デフジャムの創立者)がかっこいいと思ったんです。プロデュースをしながらアーティスト活動をするということについては、☆Takuさんと同じように見たいものがなかったので、創らないといけないという感覚はありました。“パンがなければ小麦畑を作ればいいじゃない”みたいな(笑)」と明かし、☆Takuは「素晴らしい!」と共感していた。


左から、渡辺志保、SKY-HI、☆Taku Takahashi

プロデューサーとして活動をスタートしてから、理想としていたビジョンが見えてきたタイミングについての質問に☆Takuは、「僕らより下の年代のアーティストたちが、かっこいい音楽を創って、それがチャートに入ってきたときに希望が見えてきたというか、楽しくなってきました。それこそ、「m-flo聴いてました!」っていう若い子たちがかっこいい音楽を創っているとうれしいです」と心境を明かす。自身が1億円を投資したボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」でBE:FIRSTを誕生させたSKY-HIは、自分が見たいもの聴きたいものが具現化できるという手ごたえは以前からあったという。「相談を受ける10代、20代前半のアーティストの話や、日本の人口に対するダンススタジオの数を考えたら絶対に(新しい音楽を表現できるアーティストは)いるし、声が届いて集まってくれたらきっと導けると思っていました。それが去年10月にオーディションで集まった書類を見たときに、まさに自分が思っていたことが現実になるなと確証はありました。ただ、その規模感や最初からスタートダッシュをかけられるかというのはまた別の話ですけど。良いグループを創れるということについての不安はなかったですね」と自信をのぞかせた。

Rolling Stone Japan 編集部

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