☆Taku Takahashiプロデュースの「NEX STAGE」始動、音楽が持つ力で明るい将来へ

また、アーティスト、プロデューサーそれぞれの立場での予算感について考えているか?というシビアなテーマにも言及した。☆Takuは、「CDを売れている時代を経験しているので、80万枚とか売れると、業界自体に入ってくる収入が違うし、そこから計算して作っていくことができる。でも今はそこまでインカムがない分、当時に比べて予算は減ってきているんです。そこでいろいろと知恵を使ったり、レコードレーベル以外のサポートを受けたりとか。例えばMVをほかの企業と一緒に制作するアーティストもいます。そういう風に、僕らのアートワークに対して支援してくれる人たちと一緒にやるというのがキーポイントになると思います」と自身の考えを述べた。

SKY-HIは、「大きな会社であればあるほど、予算の組み立てはCDの売り上げから逆算して作ったりとかしているんです。でも実際、CDの売り上げって、マネジメント会社をやっている立場から言うと、どんなに売れてもそんなに入ってこなくてアーティスト本人やマネジメントには支払えないので、結局アーティストの運営をレーベルが担う比率っていうのはどうしても高かったと思うんです。今大きな売り上げを立てるものって、原盤そのものじゃないところも大きいと思うし、そういうお金を作るものはインターネット普及以降いっぱりあるわけだから、予算をかけるところのそもそもの考え方を変えていないといけないと思います。せっかくテレビの特番に呼んでもらったのに、毎回衣装だったら応援している側からしたら味気ないじゃないですか?そこはカッコつけて、何百万っていう予算を突っ込んでも新しい衣装を着てほしいし、そのお金はこっちから出るわけだし、それは「レーベルが出し渋りやがって」と思う必要もないし(笑)。稼げる方法は増えてるからあんまり不安とか不満は感じたことはないですね」と、プロデューサーとしての予算の使い方、収益の上げ方について語った。


左から、SKY-HI、☆Taku Takahashi

その話を受けて☆Takuが、「レーベルはレーベルでがんばってくれてるという話ですよね?」と言葉をかけると、SKY-HIは「そうなんです、がんばってくれてるんですよ。ただ、CDバブルの時代が大きすぎて、それで創る以外の予算の組み立てをできない状態になっちゃっているのが問題だと思うんです」と応えた。

さらに☆Takuが、「今まではCDのセールスでまかなえたものが、今はそこがめったなことがない限りありえないという中で、レーベルは新しいことを探して模索してます。エンタメってどんなに夢を与えるものでも、インカム(収入)が入ってこないと借金して潰れちゃうので。だけど、最近は変わってきているなと思います」と現状を話すと、「わかります。それで言うと、“こういう風にやりませんか?”という話が通りやすい時代にはなっていると思います。契約内容もそうだし、出資する割合とか。それは感じますね」(SKY-HI)と、レーベルとの関係にポジティブな変化があるという点で意見が一致していた。

Rolling Stone Japan 編集部

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