岡村靖幸、最新アルバム『操』までを当時のプロモーターとV4代表が語る



田家:「J-POP LEGEND FORUM 再評価シリーズ第1弾」11月16日に4枚目のアルバム『家庭教師』が初めてアナログ盤で発売された、岡村靖幸さん。今週はパート5、最終週。1995年のアルバム『禁じられた生きがい』と2020年の『操』。2枚のアルバムについてお送りしました。流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。

1986年から1995年のアルバムまでを辿ってみました。2013年以降の話はとても短かったのですが、ソングライター、クリエイターとしては今の方が輝いているのではないかなという印象がありました。もちろん、EPIC時代のアルバムは生々しかったり、輝かしかったり、岡村さんがとても赤裸々に息づいていると言ってもいいと思うんですけども、今の方がアーティストとして地に足が着いているのではないのではないか。人間としてもということでしょうね。これはなんだろうと思ったら、青春の呪縛から解き放たれたのではないか。

近藤さんが最後に尾崎豊、吉川晃司、岡村靖幸という3人の名前を挙げてくれたので、その話で締め括ろうと思っているんですね。青春の呪縛。青春に名声を手に入れてしまった、1番輝いてしまった人がそこからどう逃れるか。それをどう卒業していくかということが果たせなかったのが尾崎豊さんではないか。岡村さんはそれを克服して、本来彼が持っていた力、今まで出していなかった面、当時は備わってなかったいろいろな養素をあらためて自分のものとして発表しているのがこの10年間なのではないか。岡村靖幸の才能はこれからもっと評価されていくはずです。というような話であらためて彼のことを見直してみていただけるとうれしい。そんな1ヶ月でした。


左から田家秀樹、福田良昭、近藤雅信


<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

「J-POP LEGEND FORUM」
月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
https://cocolo.jp/service/homepage/index/1210

OFFICIAL WEBSITE : https://cocolo.jp/
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OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLO
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Rolling Stone Japan 編集部

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