ノラ・ジョーンズが語る、クリスマスに捧げた「孤独を癒す歌」の真意

ノラ・ジョーンズ(Photo by Kat Irlin)


デビュー20周年に向けて

―これまでだったら、ご自身のツアーが終わると、リトル・ウイリーズ、プスン・ブーツなど、仲良しのミュージシャンたちと組んだ別プロジェクトでの活動を楽しんでましたよね。そこでまたアウトプットして、刺激も受けて、そこからまたソロ活動に集中するというのがいいサイクルになっていたと思います。ところがコロナ禍になって、そうした課外活動もできなくなってしまった。そのことはあなたの創作活動にどう影響しましたか?

ノラ:それは今回のアルバムに表れているんじゃないかしら。久しぶりに数人のミュージシャンと会ってプレイすることを懐かしく感じたし、新しいひとともプレイできたし、すごく楽しかった。いまはアルバムを作ることが私にとってのクリエイティヴな活動なんだと実感できたの。前の年(2020年)は本当に大変だったから……。とはいえ、パンデミック中にもいくつかのチャレンジをすることができた。毎週、Facebookのライブストリーミングで4曲くらいプレイし続けたのは、いままでやったことのない新しい試みだった。曲を演奏して、それをみんなと共有するのがとても楽しく、気持ちが安らいだわ。それに世界中のひとたちの愛を感じることができた。確かに友人たちとのライブやツアーはできなかったけど、その分、いままでやったことのなかった新しい経験をすることができてよかったと思うの。

―実際、パンデミック以降も、あなたは少しも活動を止めませんでした。ご自宅からのライブストリーミング、無観客のオンラインライブ、それにアルバムもオリジナルの『ピック・ミー・アップ〜』とライブ盤と今回のクリスマス盤、3作もリリースしました。常に何かを人々に届けたい、届けなくちゃといった使命感のようなものもあったりするのでしょうか?

ノラ:そんなことはまったく思わなかった。どれも自分自身のためにやったことで、それは私に喜びをもたらしてくれた。もちろん人々に届けることができたことには感謝しているわ。お返しに愛をもらえるのだから、最高だし、中毒性がある(笑)。私は音楽をすることが大好きで、その大好きなことしかやっていない。子供を育てるのは好きよ。食事を作るのもね。それと同じように音楽が好きで、唯一、私がずっとやってきたことなの。

―来年(2022年)の2月で、デビュー20周年ですよね。つまり20年前の今頃はデビュー直前だったわけですが、そのときの気持ちを覚えてますか?

ノラ:とてもハッピーで、ワクワクしていたわ。できあがった1stアルバムに対して満足していたし、それが大成功したのも嬉しかった。振り返ると、自分はすごくラッキーな人間だと思う。音楽を作るのが好きだし、自分の仕事が好き。その好きなことをずっとやれているんだから、ラッキーだとしか思えないし、この先あと20年、30年、40年くらい続けていけたらいいなって思う。けっこうワイルドな道筋だったけど(笑)、こうして活動を続けられていることを、ありがたく思っているの。


2002年のパフォーマンス映像

―辛かったことはありませんでした?

ノラ:誰でも仕事や人生で辛いことはあるし、もちろん私にもそういう瞬間があった。でもこうして大好きなことを続けられているのだから文句は言えないと思う。自分が何を求めているかはわかっているのだから、気に入らないものが出てきたら、気に入るように整えるだけ。そうやって流れに乗り続けていくのが大事なんじゃないかな。

―デビュー20周年となる2022年の活動について、現段階で言えることがあれば教えてください。

ノラ:いままでリリースしてなかったエキストラの楽曲がたくさんあるので、それらを出していく予定なの。振り返って聴いてみると、けっこうよかったりするから。それと私の2022年の抱負は、気分よく、平和でいること。たくさん音楽をプレイして、子供たちとも遊べて、健康でいること。夢はオーディエンスを前に、ステージで演奏すること。パンデミック以降、オーディエンスの前でプレイすることをしてないから、2022年の夏こそはオーディエンスの前で、バンドでプレイしたいわ。

―いつかまた日本でも観られる日が来ることを願ってます。

ノラ:ありがとう。私も早くそういう日が来ることを願ってるわ。




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