「セックス・アンド・ザ・シティ」俳優による性的暴行被害、女性たちの新証言

2021年12月10日、米ニューヨークのThe Cutting Roomで行われたSirius XMのラジオ・アンディ・ホリデイ交流会に出席したクリス・ノース(Photo by Astrid Stawiarz/Getty Images)

米人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」(SATC)の「ミスター・ビッグ」役で知られる俳優のクリス・ノース。17年ぶりの続編「AND JUST LIKE THAT…/セックス・アンド・ザ・シティ新章」で同役を再演しているノースに、性的暴行疑惑が持ち上がっている。2021年12月、4人の女性が性的暴行を訴え注目を集めたが、今回ローリングストーン誌は新たな証言を入手した。

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ホリーさん(プライバシー保護のため仮名)はクリス・ノースが共同所有するニューヨークシティのライブハウスThe Cutting Roomのバーテンダーだった2013年当時、彼に突然抱きつかれたという。「人ごみを抜けたところで、突然彼が私を捕まえ、両手で抱きすくめ、腰に回し、シャツの上の方へ伸ばしてきました」。彼女は彼の行為にすっかり面食らい、その後も店で働き続けたが、二度と言葉を交わすことはなかったという。時間が経つにつれ、ホリーさんもこの出来事を深く考えなくなった。だが去る12月、4人の女性がノースを性的暴行で訴えたことで、あの夜のことが突然新たな意味を持つようになった。

ノースを告発した4人は彼のマンハッタンの行きつけのレストランDa Marinoの従業員で、1人は店内で、もう1人はレストランを出たところで暴行されたという。その上さらに別の2人の女性が、ノースとの不快な体験をローリングストーン誌の独占取材で明かにした。その内容は許容範囲や同意を無視したパターンに合致するように思われる。

ノースの代理人はこの記事で取り上げる疑惑の数々についてコメントを控え、全ての容疑を否認した本人の先の声明をローリングストーン誌に提示した。「数年前、果ては数十年も前に出会った個人が私に対して行った告発は、根も葉もない嘘です」。最初の性的暴行疑惑に関連して、ノースはハリウッド・リポーター誌に語った。「こうした話が出てきたタイミングに疑問を持たずにはいられません。なぜ今ごろ浮上したのかまったくわかりませんが、これだけははっきり言えます。私は彼女たちに暴行していません」。一方で彼は芸能事務所から契約を打ち切られ、自ら所有するテキーラ会社を数百万ドルで売却する契約もおじゃんになった上、TVドラマ『The Equalizer』からも下ろされた。

ノースは1994年からずっと、イースト9番街のニューヨーク大学キャンパス内に建つマンションで暮らしている。学生寮のひとつブリタニーホールは、ノースが告発者の1人を暴行したとみられるイタリアン・レストランIl Cantinoriと同じイースト10番街の角に位置している。ノースの暴行疑惑が浮上すると、多くの人々が不思議ではないと答えた。その中にはニューヨーク大学の卒業生も何人かいた。「過去20年間、ニューヨーク大学に入学してすぐの新歓週間にユニバーシティ(広場)を歩く勇気があった人は1人残らず、今回のクリス・ノースのニュースに驚かないわ」と、あるユーザーはツイートした。別のツイートには「一度Au Bon Painにいた彼が、私に向かって窓越しに例の眉毛を動かすやつをやったの。走って逃げたわ!!」

Translated by Akiko Kato

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