「セックス・アンド・ザ・シティ」俳優による性的暴行被害、女性たちの新証言

ノースにまつわる「噂話」とは?

2009年にニューヨーク大学を卒業したスザンヌ・ザッペロさんは、キャンパス周辺の
ノースの様子をローリングストーン誌に語った。ザッペロさん曰く、ニューヨーク大学の女子大生たちは「(ノースの)存在に敏感でしたが、イケてるセレブに対する接し方ではなく、“にっこり笑ってすぐに立ち去る”という感じでした」。ザッペロさんや彼女の友人は地元のスターバックスであれル・パン・コティディアンの窓側の席であれ、キャンパス中で彼が通り過ぎる若い女性に微笑んでウインクする姿を目にしたそうだ。「友だちはしょっちゅう彼を見かけて嫌な思いをしたと言っています。当時は『あいつはなんでずっとあそこにいるわけ? いつもいるじゃない! なんか気味が悪いのよね』と言っていました」。彼がミスター・ビッグであることは皆知っていたが、最初の興奮はすぐに薄れていったとザッペロさんは言う。

【写真】2013年3月10日、ニューヨークシティのBuddakanで行われたSNLアフターパーティに出席中のクリス・ノース(Photo by James Devaney/WireImage)

2004年から2009年までニューヨーク大学ティッシュ芸術学部で1年生に執筆を教えていたジェフ・ストラボーンさんはハリウッド・リポーター誌に最初の告発の記事が掲載された翌日、当時女子学生の間でノースにまつわる「噂話」を何度か耳にしたという話をツイートした。ストラボーンさんが元教え子3人から受けた印象では、ノースは「歩きまわって(ミスター・)ビッグを気取るキモいオヤジ」だった、とローリングストーン誌に語った。

ローリングストーン誌にノースとの不快な体験談を寄せた2人目の女性ニーナさん(プライバシー保護のため仮名)は、2014年ごろに彼と出会った夜のことを詳しく語ってくれた。当時30代だった彼女は近所に住んでいて、ノースの住まいとは目と鼻の先のレストラン兼ライブハウスKnickerbocker Bar & Grillによく通っていた。ニーナさんと友人は「毎回彼を店で見かけましたが、彼はいつも酔っ払っていました」とローリングストーン誌に語った(ノースの代理人はこの件についてノーコメント)。

Knickerbockerのオーナーのロン・ダレグロさんはノースが20年来の常連であることを認め、故フィリップ・シーモア・ホフマンや『グッド・ワイフ 彼女の評決』の共演者ジョシュ・チャールズといった有名人らを連れ立って来店したこともある、と言った。「彼はいつも少々騒がしかったですが、いい常連さんでした」とダレグロさんは言い、ノースが女性客や女性スタッフに不適切な行為をしたことは一度も見たことがない、とも付け加えた。

Translated by Akiko Kato

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