BE:FIRSTと仲間たちの卒業式 SKY-HI「こんなイケてるチーム、他にない」

Photo by ハタサトシ

「THE FIRST FINAL」が1月29日(土)・30日(日)横浜ぴあアリーナMMにて開催された。BE:FIRSTのメンバー、そして苦楽を共にした仲間たちが次なる世界へ羽ばたくための卒業式というコンセプト行われ、チケットは3公演とも即完売。以下、ライターの高木“JET”晋一郎によるオフィシャルレポートをお届けする。

【ソロ写真を見る】「THE FIRST FINAL」でのパフォーマンス

アーティストのSKY-HIがCEOとして辣腕を振るう、「アーティストやアイドルが<自分のまま>いられる空間」を作るために立ち上げた「BMSG」。そしてBMSGとSKY-HIが主体となって、「クリエイティブファースト、クオリティファースト、アーティシズムファースト」を主眼に置き、世界を目指すボーイズグループを生み出すために、2020年9月より行われたオーディション「THE FIRST -BMSG Audition 2021」。

そのオーディションとサバイバルの模様は、日本テレビ「スッキリ」やネット配信メディア「Hulu」を通して、「THE FIRST」として2021年4月から8月まで放送され、その合格者によって7人組ユニット「BE:FIRST」が誕生。プレデビュー曲「Shining One」に始まり、デビュー曲「Gifted.」のリリースや、立川ステージガーデンでのワンマンライブなど、その活動の幅と認知度は日々高まっている。また、残念ながらBE:FIRSTに選抜は叶わなかったオーディション参加者も、BMSGのトレーニー(育成生)として研鑽を積む者や、ソロアーティストとして抜擢された者なども登場し、このオーディションから登場した数々の才能が、日の目を見るようになっている。

そして、その「THE FIRST」という物語の決着となるイベント「THE FIRST FINAL」が、1月29日/30日に横浜「ぴあアリーナMM」にて行われた。本稿ではその30日の夜公演をレポートする。

「THE FIRST」が紡いできたストーリーを追体験

コロナ禍という状況を反映し、密を避けるためエリアごとに時間差での入場となったぴあアリーナMM。徐々に埋まっていく会場にはSKY-HIのライブ音源が流れ、ライブへの期待を高めていく。そして満員となった開場の客電が消えると、ステージ上の巨大モニターには「THE FIRST FINAL」という文字が浮かび上がり、続いてSKY-HIがオーディションの中で発してきた、プロジェクト立ち上げのきっかけや参加者やオーディションへの思い、そしてBMSGや音楽シーンへのメッセージ群がコラージュ的に映し出された。

そして映像が終わると、ステージにはSKY-HIが一人で登場。先にネタバラシのような形になってしまうが、この「THE FIRST FINAL」は、「THE FIRST」が紡いできた一つの物語を、再体験し、再確認し、再構築するといった構成となっていた。それはこのステージのオープニングが、SKY-HIの歌う「To The First」から始まったことからも気付かされる。このオーディションを自己資金を使って立ち上げたSKY-HI。前例のないプロジェクトゆえに、スタート当初には約一年半を経た先に「ぴあアリーナMM」をフルハウスにすることなど見当もつかなかっただろう。その意味でも「To The First」をソロで歌う彼の姿には、このプロジェクトを始めた瞬間とその決意がオーバーラップし、これから始まる物語の序章を感じさせる。

そして「Let’s get started!(さあ、始めよう!)」という言葉に続いて3次審査の課題曲でもあった「Mr.Psycho」を披露。「全て燃やすか/這いつくばるか」と歌われるように、成功の全く約束されていない、未知のプロジェクトを立ち上げ推進するには“Mr.Psycho”と呼ばれてしまうような精神力が必要だったことを感じさせられる。そしてこの曲にはSHUNTOとSOTAが参加し、ラストではこの日に登場する15人の「THE FIRST」出身者たちも登場。フォーメーションを組んでのダンスを見せ、「THE FIRST」チームの結束力の高さと、SKY-HIが始めた「THE FIRST」が、オーディションを通してこういった仲間を生み出したことをビジュアルとしても表現する。

「THE FIRST FINAL! こうやって集まって頂いて心から嬉しく思います」というSKY-HIからの言葉に続いて、この日登場するメンバーがSKY-HIから紹介される。改めて年齢もスタイルもバラバラなメンバーだと気付かされるが、「こんなイケてるチームなんざ他にないぜ!」という言葉から「Snatchaway」へ。edhiii boiが曲のリードを取り、SHUNSUKEもマイクを握る構成となり、SKY-HIと共にトリオで歌う姿は、才能と努力に年齢は関係ないことを感じさせられる。


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