NOISEMAKERが語る、ロックシーンを更新する想いで作ったEP「音楽は人生そのもの」

NOISEMAKER

NOISEMAKERが2022年2月16日(水)に約1年半ぶりの新作となるEP『AXIS』をリリースする。2021年6月発売の先行配信シングル「APEX」、2022年夏公開の映画『Alive hoon』主題歌「Hunter or Prey」を含む新曲5曲を収録した今作は、鬱屈とした世の中のムードを吹き飛ばす刺激的なサウンドと力強いメッセージで、聴く者を奮い立たたせてくれる。また、同梱される初のホールツアー「NOISEMANIA PREMIUM HALL TOUR」の映像では、音、映像、様々なコラボによって、彼らが体現する“ROCK × ART”の世界観を知ることができる。4人は今、何を思って新作を世に送り出すのか。メンバー全員にインタビューを行った。

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―フェス、ツアーの中止など苦しいことも多かった1年半だったと思いますが、その中で東京、大阪でのホールツアーという新たなチャレンジもありました。新作のリリースにどんな想いを持っていますか。

HIDE(Gt):昨年の配信リリースがあって、それからホールツアーもさせてもらって。ホールツアーは当初DVDにする予定はなかったんですけど、映像も撮っていたし、CDの付加価値を付けるためにDVDを付けてちゃんとした作品として出してもいいかなと。やっぱり、EPを出すことによってお客さんも喜んでくれるし、それによってツアーもできるし、CDってすべての始まりになる感じがするから、この時期に出そうかなと思いました。

―作品を出すことが、新しい活動の起点になるということですか。

HIDE:まあ、普通にライブをやってもいいんですけど、自分たちへの刺激も必要だと思うんですよね。「次はこういう感じの曲でライブをやったらどうなるんだろう?」とか。いつもお客さんと双方で組み立てていくプランだったりライブを考えているから、ワクワクするものを提供するには、この時期が一番良いんじゃないかなって思いました。

UTA(Dr):「KITAKAZE ROCK FES.」も2年間中止にしているし、ワンマンツアー「NOISEMANIA」は、できたといえばできたんですけど、お客さんも半分以下だったし、やっぱり完璧な形じゃないと思うんですよね。新作も1年半リリースをしていなかったので、CDを出すことでツアーが大々的に打てるというのは、バンドマンとしての活動のスタートラインにもう1回立てたんじゃないかなっていう感覚ですね。

YU-KI(Ba):ライブの形がこれまでと変わったことで、今作には今の状況も自然に加味されて、作曲しているHIDEのやりたいこと、AGのやりたいことのより純度の高い楽曲が揃った作品だと思います。

AG:前作『H.U.E.』を出して結局ツアーが延期になってしまって。すごく良い曲が書けたのに、それを聴いてくれる人の前で披露できない状況の中で、次の新しい曲をどう作っていけばいいか、正直なところモチベーションを保つのがむずかしかったです。曲を生む苦しさって、「曲を作りたくない」と思うぐらいあるんですけど、「あ、NOISE、次こんな曲作ったんだ!?」ってみんながビックリするところとか、自分たちもワクワクするところが好きだから作ってしまうんです。今回はそういう純粋な気持ちもあるし、NOISEMAKERが向かう大きな夢への道筋には必要なものだと思って作っています。

―今作を作るのは、これまで以上に生みの苦しさがありましたか?

AG:もちろん、作っていて楽しいんですけど、もっとNOISEMAKERとしてブーストしていくものだったり、消費されるスピードが早い音楽シーンを意識したりしていて。ヒップホップのシーンでもポップパンクなものがトレンドに入っていたりしますけど、トレンドを追えば追うほどバンドからは逸脱していくし、でも往年のルーツだけの音楽をやると取り残されていくし。みんな、逸脱するところが怖いと思うんですよ。だけど、NOISEMAKERはバンド名にもあるように、ジャンルに囚われないというのがもともとあったので、誰からどう思われようと、自分たちがやりたいことをやりたいと思っていて。NOISEMAKERとしても新しい、今のロックシーンに対しても変革を起こすものを見つけるまでが、すごく苦しいんです。今作は、そこにやっとたどり着いた1つの作品なのかなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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