Aile The Shotaが語る『AINNOCENCE』の全貌

今後も大きくは変わらない感情や考え方が、この3曲

―3曲目は、「me time -remix- feat. Aile The Shota」のサウンドプロデュースも手がけているhokutoさんと作った「特別」ですね。

「特別」は逆にリリックから書きました。この3曲の中で「特別」の歌詞が最初に書いたもので。「EPを作り始めよう」ってなったときに、しばらく歌詞が何も出てこなくて。僕は日常の美しさとか、日頃考えてることを歌いたいんですけど、オーディション直後は非日常感があったというか、たくさんの方に見てもらえている環境とかも今までとは全然違ったので。「今までと違いすぎる環境で歌詞書けない」ってなってるときに、この歌詞のまま、ちょっと飲んだ帰り道に終電で1駅乗り過ごしちゃって(笑)。



―リアルなんですね。

全部マジなんですよね。キンキンの水買って、タイプビート聴きながら30分くらいかけて歩いて帰ってて、ずっと口ずさみながらメモ帳にリリック書いて、「うわ、いいのできたわ」と同時に「これ絶対曲にしたいな」と思ってて。hokutoくんとの制作が始まってトラックをいただいたときに、「あれ? ハマるな」と。このテーマをhokutoくんのトラックで歌うのは、めちゃくちゃ今のリアルだし、Aile The Shotaの最初のEPに入れるにふさわしい歌詞だと思い完成させていきました。このRECのときは日高さんもhokutoくんもいてくださって、アットホームすぎる環境で(笑)。すごくあったかい制作だったので、あったかさみたいなものが楽曲の中にも残ったのかなと思ってます。僕、自分で聴いて泣く曲はこれですね。ちょっと疲れてるときとかにふと琴線に触れる力も持ってる曲だし、近くで鳴ってるいい意味でのBGMっぽく聴ける曲でもあるし。僕がAile The Shotaとしてやりたいアーティスト像と、この「特別」という楽曲が伝えていることはすごく近いと思います。寄り添って、気づかないくらいの支えみたいな存在でありつつも、困ったときに背中を押したり手を繋いで引っ張ってくれたりする存在になりたいなと思ってるタイミングでこの歌詞と楽曲ができました。

―この曲は何点ですか?

100点です!

―(笑)。Aile The Shotaとしてのリリックは、フィクションを書くよりも、自分の日常や心の中から出てくるものをリアルに書きたいという考えが強いですか。

Aile The Shotaになる前は恋愛してないときにラブソングを書いたりもしてたし、今後はフィクションでも歌詞を書いてみたいんですけど、Aile The Shotaの1発目はリアルを伝えたいタイミングで。「『THE FIRST』のSHOTAの中でもAile The Shotaに引き継いできたものはこれだよ」って、本質を見せることを大事にしたくて。ここは変に取り繕った歌詞を書くより、そのとき思ったことをそのまま書いた嘘のない3曲が絶対にハマると思ったんです。きっと今後も大きくは変わらない感情や考え方が、この3曲だなと思うので。

―Shotaさんは、いろんなシーンを軽やかに渡り歩く存在になっていくんじゃないかと思っているのですが、今後の音楽性は「いろんなことをやっていきそうだな」という感じがしていますか?

しますね。今制作中の作品はさっそくそうなる気がしているので(笑)。ダンスでいろんなジャンルに手をつけていたのもあって、大学時代はいろんなBPMやビートのものを聴いていたし。オートチューンの曲もすごく好きで、以前はオートチューンで曲をいっぱい作ってたし。フィーチャリングも大好きなので、いろんな人とやってみたいし。でも大事にしたいのはメロディライン。もう、作りたい曲はいっぱいあって、それに歌詞が追いつくかなって感じです(笑)。歌詞が書けない状態にはなりたくないので、いい日常を送り続けることを大事にしたいです。楽しいことをやってないとなって。その中でも、家族と、昔からの友達との時間を僕は一番大事にしているので、Aile The Shotaを維持するために必要なのは家族と友達だなと思ってます。

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『AINNOCENCE』
Aile The Shota
配信・販売中

https://bmsgv.lnk.to/AINNOCENCE


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