ー「独り言」は、作曲も久保さんが手掛けられています。どうやって楽曲は作っていったんでしょう?
スタッフさんに簡単なコードを作ってもらって、それに合わせてメロディを弾いていきました。アレンジが加わったら、ピアノ一本のときと全然違って、やさしい感じの曲になって、自分が思っていた感じの曲ができたなって思いました。
ーちなみに、楽器は何かできるものはありますか?
完全にこれができるというわけではないんですけど、少しだけできるのはピアノとギターです。ギターは部活でやっていて、ピアノはほとんど独学で始めました。左手1本ですが(笑)。
ー部活は何部だったんですか?
何部なんだろう? ギターとマンドリンとマンドラが組み合わさっている部活だったんですけど、ちょっとサボりすぎていて……。
ー(笑)。学校はあまり好きな場所ではなかった?
好きではあったんですけど、周りと同じことをやっているのが嫌で、わりと違うことをしていましたね。決まった時間に行ったり帰ったりするのがいやで、遅れていったり、早めに早退したり、違うことをしていました。授業中って、自分のしたいことができないじゃないですか。私的には授業中に別のことをするのが好きだったし、普通とはちょっと逸れた雰囲気や特別感が好きでやっていました。
ー授業中は、どんなことをしていたんでしょう?
ノートに模様を描いたりしていました。先生が来たらパッてページ変えたり。あと、教科書を見る振りして、歌詞帳を見ていたり、本当にくだらないことばかりしていました。
ーそういうときに散文みたいなものも書いたりしていたんですか?
少しだけ。ただ、周りに見られると恥ずかしかったので、あまり書いてなかったです。周りと違うことは自分でも分かっていたので、まだ恥ずかしいかなみたいな気持ちがあって。散文に関しては、先生と交換日記をやっているときは書いていました。
ー先生と交換日記してたんですね。どんなことを話していたんですか?
1番環境が荒れていた時期だったんですけど、相談に乗ってくれたりして。歌ったこともありましたし、本当に仲が良かったですね。なんであんなに仲が良かったんだろう。
ーそれこそ、その先生も久保さんの救いになっていたんじゃないですか。
そうですね。その先生に会いに行くために学校行っていました。
ーさっき言っていた自分は他の人とちょっと違うんだという部分を、自分ではどう思っていたんでしょう? やだなーとか、それともそれが誇らしいとか。
両方ありますね。そこもちょっと矛盾しちゃっているんですけど、過去はつらかったんですけど、この過去があったからこそこんなことができたとか、両方思えるというか。そのおかげで、今の自分がいるとか結構考えたりします。