She Her Her Hersが語る『Afterglow』、多彩なイメージとアイデアの源泉を探る

She Her Her Hers

3人組オルタナティブバンド、She Her Her Hersによる通算4枚目のアルバム『Afterglow』がリリースされた。前作『location』からおよそ2年半ぶり、EP『silver rain』を経て届けられた本作は、中国ツアーを終えた彼らがコロナ禍でじっくりと作り上げた意欲作。

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高橋啓泰の声をもフレーズの一部のようにミックスしたドリーミーかつサイケデリックなサウンドスケープは前作の延長線上にあるものだが、レコーディングに全面参加したKeityこと田口恵人によるメロディックかつグルーヴィなベースが楽曲に躍動感を与え、これまで以上にライブを感じさせる内容に仕上がっている。中国のレーベルWeary Bird Records(Taihe Music Group)と契約を交わすなど、これまで以上にグローバルな展開を進める彼らにアルバム制作についてじっくりと話を聞いた。



─今作『Afterglow』は、2019 年にリリースされた前作『location』からEP『silver rain』を経ての通算4枚目のオリジナルアルバムです。この間バンドは中国のレーベルWeary Bird Records(Taihe Music Group)と契約を交わし、本国でのツアーも行いました。実際に現地での手応えはどのようなものでしたか?

高橋啓泰:中国ツアーは向こうのスタッフからオファーをいただき実現したのですが、会場はどこも渋谷 CLUB QUATTROや恵比寿LIQUIDROOMくらいのキャパだしワンマンだったので、集客など大丈夫かなという不安もありました。中国の情報ってなかなか日本にも入ってこないですし。でも、実際にやってみたら本当にたくさんの人が観に来てくれて。しかもライブを重ねていくうちに口コミで広がったのか、少しずつお客さんが増えていったんです。それは素直に嬉しかったし、単発ではなくツアーで行くメリットを強く感じましたね。

─中国は何カ所くらい回ったのですか?

高橋:7カ所です。初雪が降りしきる北京公演から始まって、最終公演の広州はちょっと暑いくらいで。中国という国の広大さを実感する事もできましたね。

とまそん:中国のお客さんって、凄くエモーショナルというか、感情を表に出してくれる人が多くてライブがものすごく盛り上がったんです。僕らの音楽の楽しみ方として、日本でライブをやると結構じっくり聴き込んでくれる人が多い印象ですが、音楽に身を任せ、踊ったり手を上げたりしながら楽しんでくれていました。そういうリアクションはすごく嬉しかったし、日本語であるにもかかわらず、歌詞の意味なども調べてくれているようだったのも感動しましたね。僕らにとっては、一つの自信につながるツアーだったんじゃないかな。

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