爪切男とアセロラ4000、作家2人が語る「一番スゲェのがプロレス」な理由

―爪さん的に今注目してる団体とか選手も教えてください。

爪:最近、人助けでも注目を浴びましたけど、グレート-O-カーンですかね。新日本プロレスの中ではちょっと異質で、いい意味で胡散臭い。岡倫之さんのときから応援しています。

アセロラ:僕も昔、新宿FACEでやった「ヤングライオン杯」で観ました。

爪:アマレスの元日本王者ですからね。そして時折見せる笑顔がかわいい。でもかわいいといえばEVILが最強ですね。ヒールなのにあの可愛さは卑怯。ヒールになってからやけに生き生きとしてるSHOからも目を離せません。あとはスターダムの渡辺桃が、かつての冬木弘道を彷彿とさせるようなふてぶてしいヒールになったらいいなぁと思って注目しています。



―初心者が観に行くのにオススメの団体はありますか?

爪:全日本プロレスは初めて見に行くのに適してるかもしれない。単純にでかくて、激しい体のぶつかり合いは誰にでもわかりやすいですよね。シンプルな昔ながらのプロレスをしているので最近の派手なプロレスはちょっとなと思ってる人にもおすすめできそう。

アセロラ:確かにみんなデカいんですよね。そこは昔ながらの馬場・全日本から脈々と受け継がれている感じがありますね。

爪:今年は新日とノアの対抗戦とかが盛り上がって、話題的に蚊帳の外に置かれてるのが悔しいですね。

アセロラ:同じ50周年にも関わらずさみしいですよね。全日本も良い選手が揃っていると思いますし、今年は宮原(健斗)選手に頑張ってほしい。

爪:マスコミ受けもするし、マイクもうまいし。

アセロラ:試合もおもしろいですもんね。

爪:あと、すいません。個人的にバラモン兄弟を最後に推させてください。プロレス界史上最高のタッグチームはバラモン兄弟で間違いありません。異論は大いに認めます(笑)。

アセロラ:今は多団体時代で、それこそ毎日のようにどこかで何かしらのプロレス興行が行われていますよね。プロレス興行って1人で観に行く人も多いですし、詳しくなくても全然いいと思います。なんとなく日常が退屈だなあって感じているような人は、一度フラッと後楽園ホールに足を運んでみてください。刺激的な体験ができると思いますよ。



爪 切男(つめ きりお)
1979年生まれ、香川県出身。2018年『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)で小説家デビュー。同作は賀来賢人主演でドラマ化。2021年2月より『もはや僕は人間じゃない』(中央公論新社)、3月『働きアリに花束を』(扶桑社)、4月『クラスメイトの女子、全員好きでした』(集英社)、の3ヵ月連続のエッセイ集刊行でも話題となる。

アセロラ4000(あせろらよんせん)
月に一度のキャバクラ通いを糧に日々を送る元派遣社員。2021年『嬢と私』(SW)で小説家デビュー。嬢とのLINE、同伴についてTwitterに綴ることを無上の喜びとしている。バツイチ独身。

アセロラ4000『嬢と私』



本体:1500円+税
四六判変形 224ページ
ISBN:978-4-909877-06-2
発売:日販アイ・ピー・エス
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Rolling Stone Japan 編集部

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