「神使轟く、激情の如く。」が理想を叫び続け、デビュー4年で叶えた初武道館公演

「まさに、ここはライブハウス武道館です。こうやって本気でぶつかり合う時間が好きです。だからこそもっと遊びたい。今残っているものあるんだったら全部吐き出せ! まだ遅くない。目を覚ませ。なあ武道館。本気でやろうぜ!」と涙染あまねが叫ぶと、デジタルハードコア曲「自己都合主義メタモルフォーゼ」へ。ぐるぐるぱんという振りや「神激万歳」というフレーズとともに、振り付けを観客たちも一緒に行い、一体感を生んだ。リズミカルなラップとシャウト、跳ねるドラムが小気味いい「合法トリップ:ボイルハザード」を歌い切ると、実久里ことのが、「全力を尽くすほどにフロアの熱量を感じるたびに、やっぱり声が聞きたい。あんたらと一緒に私は歌いたい。だからさ、武道館。もう一回やろうよ」と未来を見据えた言葉を発した。さらに、「武道館よりやばいところでもやろうよ。なくなっちゃった47都道府県ツアーもやろう。憧れているフェスも出よう。そして、毎週サウンドピースに、ホームに集まろうよ。私たち、武道館が決まって、一個壁を作りました。全てを込めて全開の曲を作りました。いまが、その限界を壊すときなんじゃないの? あんたと歌い、その未来を掴むために。私たちがやってきたのはいつだって一番険しい未知だったって、てめえが証明してるだろ。あんたらとだったら越えていけるよ。限界突破!」と、J-ラウドを神激流に昇華した「神奏曲:ライトニング」を、この日一番の爆音とエネルギーで届け切った。



そして、生牡蠣いもこが、自分達の歌詞がモニターに映し出される感慨深さを語った。

「今日の歌詞は全部、私が作詞させてもらっています。こうやって歌詞書いていると、勇気もらったって言ってくれたり、いろんな嬉しい言葉をもらう。でも、最初は強がりだった。本当に思えているかっていったらわからなかった。ずっと弱くて、自信がなくて、強がりでしか言葉が言えなかった。だから自分の理想を歌詞に映した。そんな自分自身の言葉を叫び続けた。歌い続けた。いつの日にか、それが現実に変わっていったんだよな。デビューして4年。当時はメンバーよりもお客さんのほうが少ないときもあった。それでも私は、神激は武道館に立つって言葉にしてきた。そしたら今、武道館に立っている。最初は弱くたっていいんだよ。なりたい自分言葉にしてみてよ。その強がりで吐いた言葉がいつか、君の見てる世界変えていくからさ。君の未来を世界で2番目に信じてるよ! そして自分の未来は自分自身が1番信じてやれよ! いつだって未来はその手の中にあるんだから。これが強がりで不器用な生牡蠣いもこから君へのメッセージ

そう語り、「不器用HERO」をステージ上のメンバーたちとともに歌い、ときには2ステップを踏みながら、そしてマイクを繋ぎながら、力強く歌いきった。

そして、実久里ことのが目一杯の笑顔とともに「武道館ありがとう! 今日まで私たちを育ててくれたあなたたちがいて、ゼロから神激を作り上げてくれたあなたがいて、どんなときも諦めなかったあなたがいて、そうしてそんな私たちを見つけてくれたあなたがいて、そして私たちはやっとこの場所に立てました。世間はこれをラブソングとは言わないかもしれない。でもこの想いは、いま胸の中にあるこの想いは、確かにあなたに向けたラブソングです」と語ると、6人はステージを目一杯使って、メンバー全員作詞の「Supernova」を歌い上げた。最後はメンバー6人で肩を組みながら、観客たちもサイリウムを一緒に振りながら、多幸感に包まれながら大団円を迎えた。



メンバーがステージを去り、大きな余韻が残る中、スクリーンには9月11日に豊洲PITでライブが行われること、2023年5月28日に幕張メッセ国際展示場でワンマンが行われることが表示され、大きな拍手とともに、初の神激の武道館公演は幕を閉じた。

日本武道館 単独公演 -宣戦布告-
セットリスト

01. 宣戦布告
02. 神奏曲:テンペスト
03. 青瞬螢詠
04. 神奏曲:アブソルートゼロ
05. オキシバギー
06. 夏声蝉時雨
07. 神奏曲:インフェルノ
08. 生まれ変わっても自分になりたい
09. 神奏曲:ガイア
10. 喪失のカタルシス
11. BAD CAKE
12. 自己都合主義メタモルフォーゼ
13. 合法トリップ:ボイルハザード
14. 神奏曲:ライトニング
15. 不器用HERO
16. Supernova


神使轟く、激情の如く。official website

Rolling Stone Japan 編集部

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