私立恵比寿中学が語る、デビュー10周年「エビ中」ならではの多様性の広がり

私立恵比寿中学(Courtesy of SMEレコーズ)

私立恵比寿中学が通算7枚目となるオリジナルアルバム『私立恵比寿中学』をリリースした。今作は、昨年加入した3人の新メンバー桜木心菜、小久保柚乃、風見和香を入れた9人体制として初のアルバムで、これまでもその傾向はあったが、より一層<歌>に力を感じる内容に仕上がった。それと同時に、彼女たちの表現が新たなステージに突入したという意味で、今作は重要な役割を果たしているように感じる。

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Rolling Stone Japanには2年4カ月ぶりの登場となる今回は、初期メンバーの安本彩花、星名美怜、2014年加入の中山莉子、そして新メンバー風見和香の4人を迎えて話を聞いた。内容は多岐にわたり、メジャーデビュー10周年、歳を重ねたことによる表現の変化、新作、新体制、ツアーについてなど過去最大のボリュームでお届けする。最後は、風見和香が思う<いま一番エビ中らしい曲>で締めることになるのだが、果たして新メンバーの彼女が選んだ楽曲とは――。

―今年でメジャーデビュー10周年ということで、僕としては「もう10年も経つんだ」という感覚なんですけど、ご本人たちとしてはいかがですか?

安本 この10年、他のメンバーよりも先に入ってる私たち(安本と星名)は子供から大人になる大事な時期をエビ中として過ごしてきていて、10年って人生の半分だからそう考えるとすごく長い期間このグループでやらせてもらっているし、あっという間の気持ちもあるけど私的には長いなと思います。

―星名さんはこれまでの活動を通じてどんなことを感じていますか?

星名 メジャーでの10年の活動を通して、普通の学生生活では味わえない経験をしたり、景色を見ることができたと思うし、アイドルって次のステップへ進むためにやられてる方もたくさんいると思いますけど、私たちにとってエビ中は自分の人生と言えるぐらい大切なものになってると思います。メンバー同士の絆もそうだし、私立恵比寿中学というものに対する想いの深さは、こうして長く活動を続ける上での感謝にもつながってると思うので、「10年やってきたし、このへんがゴールかな」みたいなことは思わないし、どこがゴールかわからないのがエビ中のワクワクできるところかなと思います。

―エビ中が中1から始まったとすると今は大学4年。そう考えるとすごく長いですね。

安本 長いし、濃い。

星名 濃いね! うん。

―10年も経つと自分たちの歌や楽曲との向き合い方も変わってくるのかなと思います。今になって歌詞がしっくりくるようになった曲はあったりしますか?

中山 私は加入する前からエビ中のことが好きでよく聴いていて、その頃好きだったのが「I’m your MANAGER!!!」(2013年発表のシングル『未確認中学生X』カップリング曲)とか「踊るガリ勉中学生」(2013年発表のシングル『梅』カップリング曲)だったんですけど、21歳になった今は好みがどんどん変わってきていますね。たとえば、「曇天」(2019年発表のアルバム『MUSiC』収録曲)を18歳の頃に録ったときはすごく大人な曲だと思ったのでいろいろ想像しながら歌ったんですけど、今は、歌詞に出てくるような経験はないけど、ちょっと理解できるようになってきたと思います。そういう意味では自分に対して大人になったなという感覚はありますね。







―歌詞の理解が深まると歌に込める思いも変わってきますよね。

中山 はい、表現の仕方が変わってくることで自分でも新しい発見ができているので、今、すごく楽しいです。

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