SNARE COVERが語る音楽生活20年の歩み、井手上漠の人生をテーマに書いた新曲

ーちなみに、今作はSNARE COVER結成20周年を迎えて1発目の作品になるんですよね?

あ、そうですね!

ーせっかくのメモリアルなタイミングなので、斎藤さんがどういう歩みをしてきたのかも聞かせていただけたらと思うんですけど。元々は中学2年生の時、あるきっかけで楽器を触るようになったとか。

はい。中学ではバスケ部に所属していたんですけど、顧問の先生が学校の出し物でドラムをガンガン叩いてる姿を見て、それがすごいカッコいいなと感動して。自分もプレイしたいと思ったのが、音楽に目覚めたきっかけでしたね。

ー触発されて中学時代からドラムを叩いていたんですか?

そうなんですよ。とはいえ、ドラムって何十万円もする高額なイメージがあったから、手が届かないと思っていたんですけど、なぜか先生のプレイに衝撃を受けた数週間後くらいに知り合いが「ドラムを譲るよ」と言ってきて。低価格の6000円くらいでドラムセット一式を譲ってもらったんです。

ーへえ! 

この不思議な偶然は何なんだろうと思って。それで中学2年生の時にドラムを叩くようになったんですよね。

ー当時はどんな曲をコピーしてました?

Mr.ChildrenとかTHE YELLOW MONKEYの楽曲を叩いてましたね。その後、中学3年生の時にクラスで目立っている子が、学校祭でライブをするということになって。すでにドラマーが決まっていたんですけど、僕がドラムをやっているのを知って「1回、叩いてみるか?」と言われて、叩いたんですよね。そしたら元々いたドラマーを辞めさせて、僕が急遽加わることになって(笑)。それで学校祭で披露したのが、人生初めてのライブでした。



ー高校生になると、グランジにハマっていくんですよね。

洋楽に詳しい友人がいまして、その子の家でNirvanaの「Smells Like Teen Spirit」を聴いた瞬間に、とにかくビックリして。その日に「NirvanaのCDをどうしても貸してほしい!」と言って、家に帰ってからもめちゃくちゃ聴いたんですよね。それで自分はこれがやりたい、と。それまでドラムを叩いていたんですけど、Nirvanaのような音楽を作りたいと思い、高校2年生の頃にギターを手にして。コピーとかを全くせずに独学でコード進行を覚えたところから作曲が始まりましたね。

ー翌年、高校3年生の時にSNARE COVERを結成して。

Nirvanaのようにギターを爆音で弾いて歌う3ピースバンドを組みたいと思ったので、家の近所にいる親友を誘ったんです。その子はピアノを弾いていたんですけど、すごい器用なのでドラムも叩ける気がして「やってほしい」と無理やりお願いしました。それで親友の友達にベースを弾ける子がいて、その子も無理やり誘って(笑)。そうやって作ったのがSNARE COVERですね。

ーその時からプロになることを考えていたんですか。

自分は将来のことを全然考えない人間なんですよ。とにかく楽しいことをやり続けたい気持ちでいました。だけど、10代しか出られないYAMAHA主催のコンテストがあって、そこに出場したら優勝しちゃったんです。そこから僕の勘違いが始まってるんですね(笑)。優勝したおかげで、Zepp Sapporoという大きな会場でライブをする経験をしてしまって「自分はこの道で食べていくんだ」という気持ちになったんですけど、やっぱり友人は将来のことがあるから、大学進学と同時にバンドを続けられなくなり、別れることになって。それで地元にドラムをやっている人間がいたので、その子をバンドに迎え入れて、なんとか活動を続けていたんですよね。

Rolling Stone Japan 編集部

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