レイザーラモンRGとオカダ・カズチカが語る、世代とジャンルを超越したレッチリの「今」

左からオカダ・カズチカ、レイザーラモンRG(Photo by Kentaro Kambe)

 
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(以下、レッチリ)が6年ぶりとなるオリジナル・アルバム『アンリミテッド・ラヴ(Unlimited Love)』をリリースした。本作はギタリスト、ジョン・フルシアンテが10年ぶりにバンドに復帰し、制作されたという古くからのファンにとっては大歓喜の一枚となっている。そこで今回はレッチリ好きの代表として、お笑い芸人のレイザーラモンRGとプロレスラーのオカダ・カズチカに登場してもらい、この偉大なるバンドの魅力について語ってもらった。

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―おふたりは初対面ではないんですよね?

2人 はい。

RG なんと「満天☆青空レストラン」に2人で出たことがあって(笑)。

―では、お会いするのはどれぐらい振りですか?

RG 5年……?

オカダ それぐらいになりますね。

―久しぶりの対面の場がレッチリ対談という。RGさんはこれまでレッチリの音楽とはどういう付き合い方をしてきたんですか?

RG 僕、ベースを嗜んでまして「弾いてみた動画」をよく上げてるんですけど、レッチリのベースは弾き甲斐があるといいますか、ベースの教材といいますか、高校の頃からちょくちょく練習してたんですよ、「これ、どうやって弾くんだ?」って。

―RGさんが高校生の頃というと、『ブラッド・シュガー・セックス・マジック(Blood Sugar Sex Magik)』(1991年)ぐらいですか?

RG その前の『母乳(Mother’s Milk)』(1989年)ですね。ラジオでたまたま聴いた気がするなあ。ジャケットも雑誌で見たことがあって、「変な人たちがいるな」って(笑)。スティーヴィー・ワンダーのカバーがあるじゃないですか、「Higher Ground」。あのイントロをどうやって弾いてるのかよくわからなくて、ベース・マガジンとかを買ってチョッパーの練習をしたんですけど、どうしてもできなかったことを覚えてますね。



―レッチリってどの作品から聴くかによって捉え方が変わってくるバンドだと思うんです。

オカダ そうですよね。僕は今のRGさんのお話はほぼわかってないです(笑)。

RG あ、じゃあオカダさんが聴いたのはもうちょっとあと?

オカダ そうです。2006年にカナダへ試合に行ったんですけど、その時のプロモーターの携帯の着信音が「Otherside」だったんですよ。でも、当時は曲名も知らないですし、“How long, how long”って言ってるのしかわからず。で、そのとき彼が聴いてたアルバムが『ステイディアム・アーケイディアム(Stadium Arcadium)』(2006年)だということがあとでわかって、それがきっかけで聴くようになりました。映画『デスノート』も同じタイミングですよね?



―あの映画の主題歌「Dani California」は同じアルバムに入ってますね。

オカダ ですよね。それで、「あ、これ『デスノート』の曲か。ということは、これがレッチリなんだ」って。で、そこからいろいろな曲を聴くようになったというよりも、いまだにそのアルバムをずっと聴いてるんですよ。

―デイヴ・ナヴァロ(以下、ナヴァロ)がギタリストだった『ワン・ホット・ミニット(One Hot Minute)』(1995年)から入ると全然違う印象になっちゃいますよね。

RG そう。僕、案外ナヴァロ時代が好きで。



―僕も大好きです。

RG でもナヴァロはすぐにいなくなっちゃって。

オカダ 僕はジョン(・フルシアンテ 以下、ジョン)しか知らないんですよね。

RG でも、結局ジョンが最強っていう。みんなジョンのことを待ってましたもんね。

オカダ その復帰作が今回のアルバムってことですよね。

RG そう。普通、一度バンドを辞めたらなかなか帰ってきづらいけど、「いつでも帰ってきてもいいよ」っていう姿勢でいられるのはすごくいいですよね。

―オカダさんは『Stadium Arcadium』以外で好きなアルバムはありますか?

オカダ 『グレイテスト・ヒッツ(Greatest Hits)』(2003年)も聴いてますけど、やっぱり『Stadium Arcadium』が僕のなかでは「レッチリ!」って感じですね。

―おふたりにとってレッチリの魅力はなんですか?

オカダ 僕は“今までに聴いたことのない音楽”って感じでハマりましたね。当時は日本のバンドっていうとビジュアル系のイメージが強かったので、「バンドってこういう音楽もやるんだ!」って。バラードもあればポップでノリのいい曲もあって、そういうところに惹かれたんだと思います。

RG 『Stadium Arcadium』もそうですけど、売れそうにない曲ばっかりですよね。

オカダ あはは!

RG こういう言い方はアレですけど、「なんでこんなに聴かれてるんだろ?」って思うぐらい、重かったり、静かだったり。特別キャッチーってわけでもないじゃないですか。レッチリの音楽をカッコいいと思えることで自分が成長できたような気がするというか。『Stadium Arcadium』も全部暗い感じがするし、「Dani California」ですらちょっとまったりしてますよね。


Photo by Kentaro Kambe

―「Dani California」は映画のCMでよく流れたことで日本人の耳に馴染んだところは少しあるかもしれないですね。

RG 一緒に声を張り上げて歌う感じの曲は多くないですよね。『バイ・ザ・ウェイ(By The Way)』(2002年)に入ってる「Can’t Stop」も本当にまったりした曲なんですけど、ライブだとめちゃくちゃ長いベースソロから始まって。ブヨーンブヨーンって弾きまくったあとに、「ツクチャッ、チャッ」ってイントロが始まる。そこまでキャッチーなリフではないんだけどすごく盛り上がるんですよね。



 
 
 
 

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