3Dアニメーションの音楽NFTを手がけるアーティスト「Vollut」

NFTコレクション「Jukebox」

NFT人気とともに、NFTの世界で活躍する才能豊かなデジタル・アーティストも次々と登場してきた。ここで紹介するVollutというアーティストは、3Dアニメーションを得意とし、アートディレクター、モーションデザイナーとして、数多くの大企業の仕事を手がけた後、自分自身のアートを追求するためにNFTの世界に入った。Vollutが手がけるJukeboxというNFTもユニークで、音楽アーティストが3Dアニメーションで描かれているし、Jukeboxという名前の通り、NFTホルダーが次のNFTで作ってほしい音楽アーティストをリクエストできたりもするのだ。

【画像】VollutのNFTコレクション「Jukebox」

・大企業をクライアントに持つモーションデザイナー/アートディレクターからNFTの世界に

ーアーティストになったきっかけは? 3Dアニメーションを手がけるようになって、そこからどのように自分のスタイルを確立していきましたか?

Vollut 僕は15歳の時にアニメーションとモーションデザインという新たな趣味を見つけたんだ。仕事は何にでもトライしたんだよ。それこそ脚本書きから音楽制作、さらに3Dモデリングからウェブデザインまでいろいろやってみた。僕の熱意は本当、広範囲に及んでいたんだ。ただ、どの分野でも成功することができなかったんだよね。おそらく僕は自分に合うものを探し続けていたんだと思う。そこで見つけたのが3Dアニメーションだったんだ。僕のスタイルは最初はモーションデザインのコミュニティから影響を受けていたんだけど、2021年までモーションデザイナー、アートディレクターとして仕事をしていたことも大きいね。それである時、自分の作品にもっと自分自身を込めてみたいと決意したんだ。今の僕のスタイルを言葉で表すと、「ピクサー・ミーツ・村上隆」になるかな。

ー最近まで大企業の仕事をかなり手がけていましたよね。NFTによって未来のプランが変わったのでしょうか?

Vollut 僕は毎日、昼も夜も、アップルやマイクロソフトのような大企業と仕事ができたらいいなと思って、頑張って働いていたんだ。だけどいざそういう大企業との仕事が実現してしまったら、急につまらなく思えてきて、重荷に感じるようになったんだ。NFTをやる前の未来のビジョンはハッキリしていた。稼ぎも良かったし、快適な住まいも手に入れたし、年に4~5回の休暇も取っていた。だけど、それだけでは充分じゃなかったんだよ。NFTは突然現れて、僕の人生を完璧に変えてしまったんだ。

ーNFTをやることになったきっかけは? 

Vollut NFTスペースに潜り込んだのは2019年だったんだけど、最初は勇気が出なくてトライできなかったし、超忙しかったから、NFTを深く掘ることはできていなかった。ちょうどその前に『The Idea Guide』というショートフィルムを作ったんだよ。僕のアイデアは、自分が空白恐怖症に陥ってる時に頭の中で起こっていることをビジュアル化することだった。面白いのは、そのショートフィルム自体が制作過程を描いていて、ドキュメンタリーのドキュメンタリーみたいな感じなんだよ。このショートフィルムを作ってみてわかったことがあって。僕にとって重要で楽しめることは、アニメーションを使って自分自身を表現することだったんだ。そこからもう一本、『Don’t stop on the obvious』というショートフィルムも作ったんだけど、もうこの時点で後戻りはできなくなっていたね。デジタルの世界でずっと人生を過ごしてきた僕としては、何かスゴくスペシャルなことを現実世界でやってみたかったんだよね。今はまだ公表できないんだけど、フィジカルなものももうすぐリリースする予定なんだ。

ーVollutのアートにとって、音楽はスゴく重要なインスピレーションになりますよね?

Vollut 僕は音楽の学校に7年通っていたし、僕にとって音楽は子供の時からの最大のインスピレーションなんだ。他のどんなものも音楽ほど僕の中に様々な感情を引き起こせるものはないね。自分で音楽をやりたいとは思わなかったけど、音楽は常に僕のクリエイティブの原動力となってきた。僕の最新の作品はヒップホップ・アーティストたちに捧げたものになっているよ。

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