miletが一人ぼっちの人生を歌う理由「いろんな種類の孤独がある」

milet(Courtesy of SMEレコーズ)

 
miletが3曲入りの最新シングル「Walkin’ In My Lane」を5月25日にCDリリースする。先行配信されている表題曲は、現在放送中のドラマ『やんごとなき一族』主題歌として話題沸騰中。この夏にデビュー3周年記念ライブ、フェス出演も控える彼女に話を訊いた。


―2ndアルバム『visions』がリリースされた2月以降を振り返ると、北京五輪の開催中は「Fly High」(NHKウィンタースポーツテーマソング)をよく耳にしました。歌っている側としても、あの時期はまた感じるものがあったのでは?

milet:そうですね。開催中はずっと流れていたので。それに、自分で歌うのとテレビで聴くのとでも違うんですよね。私としてはパッションを込めて歌うような感覚だったけど、アナウンサーさんたちが話す後ろで流れていると爽やかで抜けがよかったりして。「この曲うまくできてるな」って思いました(笑)。

―6月16日(木)開催の「オリンピックコンサート2022」にもゲスト出演するそうですね。

milet:北京五輪で活躍された日本代表選手もいらっしゃるコンサートで、私は「Fly High」などいくつかの曲を、オーケストラと一緒に歌わせていただきます。

―オーケストラとの共演、ぜひ見てみたいです。指揮を務めるのは中田延亮さん。

milet:「Fly High」はこれまで原田慶太楼さん(NHK交響楽団)、藤岡幸夫さん(札幌交響楽団)が指揮したオーケストラバージョンを歌ってきましたが、指揮者の解釈によってこんなにも曲が変わるんだなと。原田さんは物凄くエネルギッシュで、前に向かってテンポが加速していくような感じ。かたや藤岡さんは横にゆったり広がっていくようなイメージ。いろんな捉え方のできる曲なんだなって感心しました。中田さんの解釈も楽しみです。



―なんだかすっかり国民的シンガーソングライターですね。

milet:いやいや(笑)。そんな自覚はまったくないです。でも、CDショップに自分の作品が並んでいたりするのは純粋にに嬉しいですね。私のコーナーに立ち止まっている人がいたら近くに寄ってみたり、CD棚に欠けているところがあれば並べ直したり(笑)。

―いつもリリース時期になるとCDショップ巡りをしていますよね、お客さんとして。

milet:いろんなお店に行ってます、それぞれ特典も違うので。自分のポスターもしっかりもらって(笑)。そういう意味で、私は今も変わってないですね。スタジオの制作作業がやっぱり好きですし。

―制作といえば、リリースペースもデビュー当初から一貫してますよね。

milet:自分でもびっくりです(笑)。ついこの間アルバムを出したばかりなのに。



―新曲「Walkin’ In My Lane」は、ドラマ『やんごとなき一族』の主題歌。応援ソングという紹介も見かけましたが、それこそ「Fly High」とは応援のニュアンスも違うのかなと。

milet:「Fly High」はストレートなエールソングでしたけど、「Walkin’ In My Lane」は寄り添うようなイメージ。歩幅を合わせて、無理にテンションを上げようともせず、心地いい曲になったと思います。もちろん、ドラマに寄り添った歌でもあって、主人公の佐都(土屋太鳳が演じる篠原佐都)には共感するところも多く、この曲で応援したいという気持ちはありました。

―佐都は劇中で「壮絶な試練だらけの人生」を送るそうですが、もともとmiletさんの歌にも「人生は試練」というのがテーマのひとつとしてある気がします。

milet:そうですね、初期の「Again and Again」から何度でもやり直せると歌ってきたように。ただ、波乱万丈な人生をテーマに作るとなったとき、熱いテーマに熱い曲で返したらホットになりすぎる気がしたんです。実際、原作を読み進めるとヘヴィで生々しい展開もあったりして。だから、(自分の曲は)緩和剤みたいになればと、リラックスできそうな曲調を意識しました。ポップなサウンドにすることで、ドラマもより幅広い人に届くかなと思って。

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