DOPING PANDAが再結成ツアー完走 10年を経て奏でた音「今日の終わりは、始まり」

4月23日(土)東京都 Zepp Hanedaにて開催された『∞ THE REUNION TOUR』ツアーファイナル公演(Photo by Rui Hashimoto)

DOPING PANDAが、解散から10年後の2022年1月28日に再結成を発表、3月2日にニューアルバム『Doping Panda』をリリースし、東名阪のZeppを回る4本のツアー「DOPING PANDA『∞ THE REUNION TOUR』を行った。以下、その4本のファイナル、5月22日(日)Zepp Hanedaを、兵庫慎司が現場で観て書いたものである。

チケットがソールドアウトしたこの公演は、CSテレ朝チャンネルで生中継された上に、6月19日(日)23:00からも、同チャンネルで、改めて再放送されることが決まっている。

ライブは、本編22曲、アンコール3曲、ダブル・アンコール2曲の、全27曲、計2時間20分強。『Doping Panda』収録の10曲からプレイされたのは「Can’t you hear the music?」「Kiss my surrender」「Imagine」「Silhouette」「BS」の5曲で、他の22曲は、最初にインディー・リリースし『Perfomation』(2001年リリース)以外の、全時代の作品から選ばれていた。

ニューアルバムのお披露目というよりも、再結成にあたって解散前と現在をすべて見せておきたい、という意志と、10年を経て集まってくれたドーパメイニアが楽しみにしているであろう曲を少しでも多く聴かせたい、という気持ちから、そのようなセットリストにしたのではないかと思う。

本編の前半は、4曲ごとにMCを入れ、中盤から後半=13曲目の「Go the Distance」から22曲目(本編ラスト)の「Silhouette」までの10曲は、ノンストップ、つまりDOPING PANDA語で言うところの「∞DANCE TIME」状態で披露され、満員のファンを狂喜させる。

ロック・バンドのコンサート的な仕様ではなく、いわゆるデカバコのクラブのそれである、DOPING PANDAならではの──たとえばレーザー状の空間照明が飛び交ったり、ステージの床の各所と天井に仕込まれたミラーボールが回転しまくったり──という手間とアイデアをふんだんにかけた照明演出は、前半から随所で使われていたが、この「∞DANCE TIME」から全開で稼働。Zepp Hanedaのステージの上もステージの下も、非日常のように、異世界のように彩っていく。


Photo by Rui Hashimoto

曲のつなぎに繰り返される「∞DANCE TIME」のボイス・サンプルが、まるでオーディエンスにガソリンを注ぎ込むように響き、次の曲のイントロが始まるとみんなはじけるようにジャンプし、腕を振り上げる。

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