オリヴィア、パラモア、アヴリルらの系譜で見る「ポップパンク」の影響力

ボーイ・バンドとパンクロック

2014年、オーストラリアのファイヴ・セカンズ・オブ・サマーがブレイクした時、ボーイ・バンドとパンクロックの垣根は永遠に取り除かれた。彼らはワン・ダイレクションのオープニングアクトを務めた際、グリーン・デイやニルヴァーナのTシャツ姿でパンクロックのギターリフを演奏し、スタジアムを揺るがせた。当時彼らと話をした時、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマーが本物かどうか議論したがる「純粋主義者」がいることに、彼らは腹を抱えて笑った。「人々を混乱させるのは楽しいね」と、ドラマーのアシュトン・アーウィンが言った。「インターネットでは30歳ぐらいのおっさんが『こんなのロックじゃない! ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインが一番だ!』とか言ってるんだろうね。でも多分、娘さんは僕らのバンドが好きだと思う。そして自分でもバンドを始めるんだよ」



そうした言葉は預言となった。ポップパンクがリバイバルした主な理由は、ポップ界の女性たちがこれぞ自己表現の手段だと主張し、ポップパンクをかつてないほど多様なものにしたからだ。

ジェイデンのような若いアーティストがよりポップになってきているとか、blink-182がラスベガスでレジデンス公演を始めたとか、ポップパンクの「正統性」「元祖」をめぐる議論が盛り上がっている。それらも含めて、このジャンルが長い年月を経て重要性と影響力を増し、こんな風にいい歳の取り方をするとは誰も思っていなかっただろう。だがそれが成長というものだ。



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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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