鈴木慶一自薦22曲で語るmoonriders、澤部渡や佐藤優介とともに46年の歴史を辿る

moonriders

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく。2022年5月の特集は「moonriders」。パート3からパート5に渡ってゲストに鈴木慶一を迎え11年振り新アルバム『It’s the moooonriders』を契機に鈴木慶一がmoonridersの楽曲を22曲自薦し、その歴史を紐解いていく。パート5は鈴木慶一に加え、パート1、パート2で登場した佐藤優介、澤部渡も再びゲストとしてトークに加わった。

田家秀樹:こんばんは。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」案内人・田家秀樹です。今流れているのはmoonridersの「monorail」。4月20日に発売になった新作アルバム『It’s the moooonriders』の1曲目、今週も前テーマはこの曲です。何が始まったんだろうと思わせてくれる1曲。moonridersならではの始まりですが、はっぴいえんどをお好きな方は「風をあつめて」と「monorail」を聴き比べていただけると、両者のバンドの違いがよく分かると思います。

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今月2022年5月の特集はmoonriders。前半2週間は11年振り新作の全曲紹介。そして、後半の3週間は鈴木慶一さん選曲の22曲を使ったアーカイブ。今週はその最終週ですが、1週目と2週目で登場していただいた佐藤優介さんと澤部渡さん、1989年生まれ、1987年生まれも再び参加してお送りしようと思います。

鈴木慶一:私、最近のことは覚えてないので、お2人に来てもらいました(笑)。

田家:先週はファンハウスの最後のアルバム『Bizarre Music For You』で終わりました。今週は90年代後半です。またレコード会社が変わりました。キューンソニーです。このへんの時代はお若い2人も生まれていることにはなりますね。

澤部渡:そうですね。僕はまだmoonridersは聴いてないです。

佐藤優介:僕が初めて聴いたアルバムが『月面讃歌』でした。

鈴木:おお! そうか。

田家:そのときはどんなふうに思われたんですか?

佐藤:僕がライダーズを聴きたいと思ったきっかけが、慶一さんが音楽を担当された「MOTHER」というゲームで。最初は慶一さんの曲目当てみたいなところがあったんですけど、このアルバムの1曲目「Sweet Bitter Candy」、良明さんの曲ですけどめっちゃポップで、最初から大好きな曲でした。岡田さんの「幸せの場所」とかもすごくいい曲ですし、って思ったら博文さんの曲だと「ぼくは幸せだった」とか、すごい死の匂いがする。

鈴木:〈ぼくは幸せだった〉だからね(笑)。

佐藤:過去形ですからね(笑)。

田家:そういうアルバムから慶一さんが選ばれたのはこの曲です。アルバムのタイトル曲「月面讃歌」。

Rolling Stone Japan 編集部

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