モー娘。小田・北川・岡村・山﨑が語る、アイドル魂の継承、つんく♂曲のメッセージ

探そうとしてないのに出会える、すごくいいもの

—今回のシングルに関する、つんく♂さんのライナーノーツも拝見したんですけど、「Chu Chu Chu 僕らの未来」には「少数派は肩身の狭い思いをするとは思います。しかし、自分を信じて、信念を貫き通す思いで、日々を生きていきたい。僕自身もそう思いながらこの曲を作りました。」と書かれていて、これは歌う方もグッと感情が入りますね。

小田:そうですね。

—そんな作り手の想いとともに、モーニング娘。には他のグループにはない歴史がありますよね。2022年で結成25周年ってすごいことです。

小田:さっき愛生が、歌詞で考え方が変わったと言ってましたけど、メンバーにもあるように、皆さんにとっての“モーニング娘。”というものがあると思うんです。例えば海外に行った時、何年も不登校だったけど、今日モーニング娘。が来てくれるから、久しぶりに外に出て来ましたとか言われて、そういう原体験が25年分ある。300曲以上あるモーニング娘。の曲それぞれに、いろんな人たちの想いが溢れている。私の中にもそういう1曲はあるんです。「怪傑ポジティブA」って曲なんですけど。仕事の現場に行けば、スタッフさんから「『LOVEマシーン』、文化祭でやったんですよ」って言われたりする。そういうグループは今、日本にはこの13人しかいなくて。私たちはそれを背負うっていうか、「LOVEマシーン」のときに自分がいたとかいないとか関係なく、モーニング娘。の25年分の歴史に、誰かの人生の何年分が合わさってるわけで。そういう思い出ってどれくらいあるんだろうって、よく考えるんです。


小田さくら(Photo by Rika Tomomatsu)

北川:初めて会う人に自己紹介をするときに、モーニング娘。っていうグループで活動してるんですって言うと、全員がモーニング娘。のことを知ってる。それを考えると、ほんとにすごいグループだなと思います。今の日本に、ほとんどの人がその名前を認識してるグループって限られてると思いますけど、モーニング娘。はそのなかに入ってるんじゃないかなと。最初は「モーニング娘。に入れた。すごくうれしい」という感覚だったのですが、今はその重みも感じるようになってきました。先輩方の想いを受け継いでいくグループだから、楽曲に対してどうやって向き合っていこうとか、加入してからどんどん考えるようになってきて。新しい曲に自分たちの想いを乗せて、後輩が入ってきたときに、16期の子にも引き継いでいきたいし、繋いでいくタスキにならなきゃなってすごく感じるようになりました。

岡村:加入した時は、モーニング娘。は歴史もある分やることがすごく多いグループだなって思っていて。私たちも加入してもう4年目になるんですけど、まだまだやっていない曲があるんですよね。まずそこで歴史の長さを感じることができます。私がモーニング娘。のオーディションに受かったことが発表されたときに、学校の後輩に「LOVEマシーン」を目の前で踊られて(笑)。後輩でも知っている、誰かが教えたわけじゃないのに、ダンスも歌も知ってるってすごいなと思いました。
普段から「私はグループに貢献できてるかな」とか思うことも多いんですけど、私にしかできないこともあると信じながら、譜久村さんたちが一番上の代にいらっしゃってくださるうちにたくさん教えてもらって、後輩が入ってきた時に教えられるようにするのがお仕事だなと思います。加入して3年経って、いい意味で余裕も出てきたので、そういうところをしっかり心と頭にインプットして、繋いでいきたいと思います。

山﨑:私は最近のモーニング娘。しか見ていなかったんですけど、お母さんがよく言ってたのが、1期のメンバーさんが5人、久しぶりに揃ってTVでパフォーマンスしてるのを見た時にすごく心に響いたって言ってたんです。だから私も、いろんな人の心に刺さるような、誰かの心を救えるようなパフォーマンスができる人でいられたらなって思います。握手会とかでも、小さいお子さんがパンダさんの髪型をして来てくださったり、おじいちゃん、おばあちゃんの世代の方から「パンダさんパワーをください」と言っていただいたり、そういうのがすごくうれしくて。いろんな国の方に響くような人になりたいなと思って、今活動してます。

—TikTokではモーニング娘。の曲、使えますからね。あとはサブスク解禁祈るだけです!

一同:して欲しい〜!

小田:先日のJAPAN JAMとか、フェスに出るたびに思うんですけど、その後の反応で「ライブが良かったからサブスクで聴こうと思ったら無かった」って話を人づてに聞くこともあったりして。それこそ「Chu Chu Chu 僕らの未来」の歌詞であったような、いいねの数じゃないですけど、自分の元に届いてるものって、自分で探したものじゃなくて、アプリからのレコメンドだったりするわけじゃないですか。でも今のモーニング娘。って探さないと見つけられないことが多いと思うんですよね。今流行っている音楽やコスメ情報って、たぶん探してないのに見つけてる人がほとんどだと思うので、モーニング娘。もそうなりたいなって思ってます。探そうとしてないのに出会える、すごくいいもの、みたいな。

@morningmusume_uf このかわちぃ子あと2日で卒業。かなちぃ。#morningmusume22 #モーニング娘22 #チュチュダンス #石田亜佑美 #小田さくら #森戸知沙希 ♬ Chu Chu Chu 僕らの未来 - モーニング娘。’22


北川:初期のシングルのカップリング曲とか、どうしても出会えないですよね。YouTubeにも存在しなくて、どこで聴けばいいんだろう?みたいなときがあって。モーニング娘。として活動してるのに、知らない曲がまだあったりする。でも、そういう曲をバースデーイベントとかで歌ったりできたら、ファンの方も喜んでくれるじゃないですか。だからいつか聴けるようになったらいいのになと思います。

小田:TikTokで全曲踊ってみる?

岡村:確かに25周年だし、そういうことしても面白いなって思いますよね。

小田:でもそうすると、振りがついてない曲ってめっちゃあるんです。

—そうなんですね!

小田:ただ、今は振り付けできるメンバーもいるし、不可能ではないと思うんです。そんなこと、モーニング娘。の25年間の歴史でもなかったと思うんですよね。

岡村:みんないろいろできますもんね。

小田:すごいよね。

岡村:加賀楓さんや石田亜佑美さんは普段から振り付けを考えたいと言ってますし、それが実現できるチャンスは今じゃないのかなって思います。

小田:作詞したい人もいるしね。TikTokで全曲サビだけでも公開したら、なんだこの曲は!って絶対なると思うんです。モーニング娘。にこんなカッコいい曲あったんだって。だからそうなってほしいですね。

—是非お願いします!

小田:チャレンジしてみます!

【関連記事】モー娘。小田さくらが語りつくす、武道館コンサートの裏側とこれからの話

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