小田和正、最新作『early summer 2022』を評論家・小貫信昭と語る

小田和正

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく。2022年6月の特集は「小田和正」。2022年6月15日に発売になる新アルバム『early summer 2022』を中心に、小田和正の歴史を辿る。パート1とパート2は新アルバムの全曲紹介。パート1はゲストに評論家・小貫信昭迎え、小田和正の音楽を紐解いていく。

田家秀樹:こんばんは。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」案内人・田家秀樹です。今流れているのは小田和正さんの「この日のこと」。6月15日に発売になるアルバム『early summer 2022』に入っている中からお聴きいただいております。TBSの音楽番組『クリスマスの約束』のために書き下ろされた楽曲で、初めてCD化されました。今月の前テーマはこの曲です。

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この日のこと / 小田和正

今月2022年6月の特集は「小田和正」。オフ・コースとしてのデビューが1970年。デビューアルバム『僕の贈りもの』が出たのが1973年。ソロデビューしたのが1986年でオフ・コースを1989年に解散して、ソロとして活動しております。不遇の70年代から今日まで、シーンの最前線を牽引してきた日本を代表するシンガーソングライター。1947年生まれ、2000年代以降の活動、アルバムやツアーでは最年長記録が必ずついておりまして、毎回それを更新しております。

6月3日から今回のツアーが始まっているのですが、これも最年長アリーナツアー。新作アルバム『early summer 2022』は8年振りのオリジナルです。今月はこのアルバムを中心に小田さんを語っていこうという1ヶ月です。今週と来週はアルバムの全曲紹介。今週は1週目、小田さんに1番近しい、たくさんインタビューをしてきた評論家・小貫信昭さんの登場です。1957年生まれ、10歳下です。こんばんは、よろしくお願いします。

小貫信昭:お願いします! 歳も言うんですか(笑)。

田家:やっぱり世代を超えているということで。小貫さんは小田さんのファンクラブの会報に毎回長文の文章をお書きになっているので、ファンの方は名前をずっと前から知っている。

小貫:毎回じゃないですよ。年に何回かぐらい。レギュラーで書いているわけではないんですけどね。新しい曲ができたときには、もれなく書いている感じです。

田家:ラジオでこうやって小田さんのことを語る機会は?

小貫:ないです。小田さんを言葉で語るっていうのは初めてじゃないですか。

田家:「この日のこと」は『クリスマスの約束』の書き下ろしテーマとなったわけですが、もちろん『クリスマスの約束』も毎回ご覧になっているわけでしょ?

小貫:そうですね。この曲は番組が始まった最初に作って、番組のゲストとは別にたしか20組ぐらいのアーティストと一緒に録音したんです。でも、番組のテーマなんで、小田さんの作品としては音源化されていなかったのが今回いよいよという感じで。

田家:アルバムについてどう思ったのかということを、今日は7曲しかご紹介できないのですが、いろいろお聞きしていこうと思います。まずこの曲からお聴きいただきます。アルバム8曲目に入っています。「この日のこと」。

Rolling Stone Japan 編集部

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