米サンディエゴのFBIは現地時間17日、タイラー・アダムス容疑者(50歳)を指名手配したと発表。アダムスの恋人のラクエル・サビアンさんが失踪後、ティファナで遺体で発見されたことを受け、アダムス容疑者がなんらかの事情を知っているとみている。またFBIによれば同容疑者は過去に12以上の偽名を使い、「変装の達人」として知られていたという。【写真】アダムス容疑者、変装の記録サンディエゴのFBI担当者がローリングストーン紙に語った情報によれば、アダムス容疑者と亡くなったサビアンさんはメキシコで一緒に暮らしており(共に米国籍)、アダムスはサビアンさんの生後7カ月の赤ん坊の父親とみられている。サビアンさんの失踪当時、赤ん坊も同じく行方不明となったが、後に無事発見された。
FBIは、アダムス容疑者が12以上の偽名を使っていたと指摘し、2013年のホノルル・スター・アドバタイザーの記事によると、同容疑者は当時から「変装の達人」として知られていた。アダムスは2007年にハワイに移住し、ケビン・ケネディをはじめ、ランス・アーウィン、マイケル・ウィットマンなど複数の偽名を使い、法学部の学生になりすましたと言われている。また、5つの偽ビジネスを立ち上げ、2つの銀行で巨額の偽小切手の現金化を始め、最終的に12万ドル以上を騙し取り、コストコで5000ドルのダイヤモンドリングを盗んだ。裁判資料によると、彼は2009年に3件の窃盗の重罪で起訴され、2013年に無罪を主張した。
2012年のサンディエゴ・リーダーの記事によると、アダムス容疑者はこの事件で、両親の身分証明書を使い、しばしばサインを偽造して不動産などを購入するなど、48件の重罪を犯したことを認めている。
FBIによると、アダムス容疑者は現地時間16日、ティファナの米国とメキシコの国境にあるサン・イシドロ入港地でアーロン・ベインという偽名で米国に入国したという。
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