ジャック・ホワイトが語るロックの未来、生まれ変わった自分と新しいヘアスタイル

ロックの未来、新しいヘアスタイル

ーロックは今後どこに向かうと思いますか?

ジャック:ロックというフィールドは無数のアーティストによって探求されてきたけど、最も才能のある人たちがその歴史を塗り替えたのは大昔のことだ。でも希望がないわけじゃない。当初はヒップホップなんて数年で終わるなんて言われてたけど、今の状況を見てごらんよ。すごいものが次々に生まれてる。ケンドリック・ラマーがいい例だ、彼はヒップホップの定義を押し広げてる。どんなフィールドにも成長の余地はあるし、それを実現させるのはティーンエイジャーの抱える不安や野心、そしてエネルギーだと思う。何人かが同じ空間で一緒に音を出し、汗水垂らしながら試行錯誤することで、それは生まれてくるのかもしれない。

ー8カ月の間に作った家具の中で、一番の自信作は?

ジャック:My Sonic Temple(と題したベンチ)だね。元々はフリーメイソンの寺院にあった100年くらい前のもので、今にも崩れそうだったんだけど、側面に楽器を繋げて音を出せるベンチに改造したんだ。デトロイトのガレージロックシーンを一緒に盛り上げてきたジョニー・ウォーカーのために作ったんだけど、音が出る仕組みについては誰にも教えてない。すごくミステリアスだろ?



ー新作のレコード盤を出すにあたって、何か特別なプランを用意していますか?

ジャック:バージョン違いをたくさん作る予定だよ。ポップスターがレコード盤を複数のバリエーションで出すようになったことを、僕は大いに歓迎してる。子供と一緒にTarget(アメリカの大手スーパー)に行って「ほら、ラモーンズのTシャツが売ってるよ。セックス・ピストルズのレコードもある」なんていう会話を交わすことに、僕はすごく喜びを感じるんだ。作品を少しでも多くの人の手に渡るようにすることって、本当にものすごくクールなことなんだよ。

今年は取材の場で必ず、40年前にあったようなレコードのプレス工場を作ってくれるようメジャーレーベルに呼びかけることにしているんだ。やつらは神様よりも多くの金を持ってるんだからさ。

ー新しいヘアスタイルについても教えてください。ブルーがすごく似合っています!

ジャック:特に理由はないけど、Targetで人から気付かれなくなったのは嬉しいね。ラモーンズのTシャツくらい黙って買わせてくれよ、なんてね。冗談さ。嫌な思いをさせられたことなんてないし、愚痴をこぼしたこともないよ。何もかも一新して、新しいスタートを切ったって感じてるんだ。一緒に仕事するチームも変わったし、誰もネガティブな要素を持ち込んだりしない。そういう環境の変化が、自分の外見にも現れたってことなんじゃないかな。今は何もかもが新鮮なんだ。






ジャック・ホワイト
『Fear of the Dawn』
発売中
視聴・購入:https://orcd.co/fearofthedawn


ジャック・ホワイト
『Entering Heaven Alive』
2022年7月22日リリース
視聴・購入:https://orcd.co/enteringheavenalive


FUJI ROCK FESTIVAL ’22
2022年7月29日(金)〜31日(日)
新潟県 苗場スキー場
※ジャック・ホワイトは7月30日(土)出演
公式サイト:https://www.fujirockfestival.com/

Translated by Masaaki Yoshida

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