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「Butter」(2021年)や「Butterfly」(2015年)をはじめ、前人未到の記録を達成してきたBTSの最新ディスコグラフィーのなかでも燦然と輝く100曲を、米ローリングストーン誌がランキング形式で紹介する。

BTSの成功の中核を担うのは、ARMY(Adorable Representative M.C. for Youth[若者を代表する魅力的なMC]の略)と呼ばれるファンベースとの唯一無二の関係性にある。その関係性は、言語や文化を超越する豊かなディスコグラフィーに支えられているのだ。ここでは、自分を愛し誰かを愛すること、内省、絆、そして適度なアナーキズムといったBTSのメッセージが投影された万華鏡のようなディスコグラフィーを構成するトラックに着目する。「Danger」や「Sea」、さらには「Run」から「UGH!」など、BTSのベストトラック100曲を紹介する。

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Text by CHARLES AARON, RIDDHI CHAKRABORTY, DIVYANSHA DONGRE, KRISTINE KWAK, ALTHEA LEGASPI, NATALIE MORIN

100
「BTS Cypher PT.1」(2013年)


荒々しくも誠実で、テクニック的にも複雑な(そしてファンに大人気の)Cypherシリーズのオープニングを飾る「BTS Cypher PT.1」。この曲でBTSのラップラインであるRM、SUGA、J-HOPEは、“俺のアティテュードが俺のメンター/罵られたとしても俺はメメント/ラッパーとしてのプライドを見せろ、それでもお前は無力感を拭えない/嫉妬心はしまっておけ/お前のIPアドレスはわかってるんだ”と、自分たちに向けられた世間の不当な批判に立ち向かう。それぞれの個性が光るフロウとともに繰り広げられる各自のパフォーマンスは、ラップという表現方法を巧みに操る彼らの能力を裏打ちする一方、ラップラインの大胆不敵な側面を世間に知らしめた。—D.D.

99
「Hip Hop Phile」(2014年)


ヒップホップグループとしてのコンセプトがもっとも顕著だった時期にリリースされた「Hip Hop Phile」。この曲は、ヒップホップカルチャーに捧げられた賛辞であると同時に、ヒップホップに対する敬意や憧れといった感情から生まれたものだ。「Hip Hop Phile」では、ヒップホップとBTSの関係性、さらには独創的な自由のインスピレーション源となった経緯が綴られる一方、エピック・ハイ、ナズ、ジェイ・Z、C. L.スムース、エミネムなど、BTSに影響を与えたラッパーたちへのオマージュが込められている。—D.D.

98
「Don’t Leave Me」(2018年)


「Don’t Leave Me」の壮大さは、シンセサイザーを用いたどこまでも華やかなプロダクションはもとより、感情に訴えかけるメンバーの声のクオリティの高さに支えられている。日本オリジナル3rdアルバム『Face Yourself』(2018年)に収録されているこの曲には、「独りにしないで」という意味のタイトルとは裏腹に、私たちは恐怖によってではなく、信頼や人との絆によって困難を乗り越えられるというメッセージが込められている。“例えどんな闇に消されても/救い出すよ、必ず/君は独りじゃない”とJIN、JIMIN、JUNG KOOKは歌う。—N.M.

97
「Fly to My Room」(2020年)


ステイホーム期間中、私たちのベッドルームは熱狂的なダンスフロアへと姿を変えた。2020年のアルバム『BE』の収録曲「Fly to My Room」でBTSは、人々の心をどこか別の場所に誘うことができる音楽の力をとらえた。“僕にはこの部屋しかない/それなら、ここを僕の世界に変えてしまえばいい”と歌うJIMINとVに、SUGAとJ-HOPEのメロディアスなラップが続く。ゆったりとしたキーボードのクルーヴは、最初はためらいがちに始まるものの、最後のコーラスでは教会の聖歌隊に匹敵する力強さで響く——まるで信じられる何かを探すように。—N.M.

96
「Permission to Dance」(2021年)


社会批判、相手の気持ちに寄り添うこと、嘆き悲しむこと——BTSはどんなこともやってのけてしまう。だが、結局のところ、彼らは真っ暗な時代に誰かを励まし、慰めてくれる存在なのだ。エド・シーランとタッグを組んだ爽快なサマーソング「Permission to Dance」は、まさに希望というメッセージを私たちに伝えようとしている。そこには、情熱の光が決して消えないことや、世界は美しさにあふれているといったメッセージが込められている。こうしたメッセージは「踊り」、「楽しい」、「平和」を意味する国際手話を使った情緒豊かなコレオグラフィーにも健在で、誰もが気軽に参加できるようにとあえてシンプルに(あくまでBTS基準で)振り付けられている。—N.M.

Translated by Shoko Natori

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